50: ◆JwZf59h8b2[saga]
2014/09/28(日) 23:25:51.13 ID:f0EskQkj0
で、進むこと数分。
案内された普通の家に入ると――
ユウキ「おお、もう歩き回ってるのか」
けろっとした顔で椅子に座る、あの女がいた。
その姿を確認し、私は隣の少女を見る。彼女は油断しているのかユウキを見ていた。私に注意を向けている様子はない。私は駈け出し――
クロエ「いたな。あの時の恨み――っ!」
転んだ。何もない場所で盛大に。
沈黙が室内に広がる。正直、泣きたいくらい惨めな気持ちであった。
ユウキ「……可哀想になってくるくらい、弱くなったな」
???「憐れクロエ……」
クロエ「くそう……」
胸が痛い。私は顔を赤くなるのを感じながら、立ち上がった。
ユウキ「効果は上々のようだな。よかったよかった」
クロエ「よくない! 私になにをした! 私の楽しみを奪って、のうのうとしやがって――」
ユウキ「そう言うな。殺されるところだったお前を救ったんだ、私は。私が行く頃にはお前の討伐隊。それが編成されていたんだぞ」
のんびりと言い、ユウキはコーヒーを飲む。
クロエ「なんだって? 私は誰にも負け――」
ユウキ「私に負けただろうが」フフン
クロエ「ぐっ……!」ギリリ
ユウキ「戦争より優先度の高い討伐隊は私よりも精鋭だ。それが複数人来るんだから……分かるよな?」ドヤ
クロエ「うぐぐぐぐ……!」ジダンダ
???「あんた本当に魔物だったの? なんか面白いんだけど」
今思い返してもひどい扱いである。
【今日は落ちます】
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