過去ログ - 【咲-saki-ss】ハギ京腐の谷 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲-saki-ss】ハギ京腐の谷

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1:マーカム[sage saga]
2014/09/28(日) 19:42:33.24 ID:Pd852AvK0
第一章『悪魔の家』

マセ・ユーコは悪に対して人一倍過敏であった…という訳ではないが、偶然にもとある悪党の陰謀を知った彼女は、早急にある人物へと向けて秘密の手紙を書く必要があった。

夜通しで書く手紙の内容は決して他人に見られてはならない。万が一見られてしまったとしても、その内容を悟られては彼女のこの告発は台無しとなるのだ。

手紙を書き終えるとユーコはこの秘密の郵便配達を、姉妹の中でも最も口が堅いヒロコ・バスガデルへと依頼することにした。彼女なら手紙を安全に届けることが出来ると絶対の信頼を寄せているのだ。

ユーコは仕事を終え安緒した、これでひとまずは安心だと。

しかし、この不気味な悪は不幸にも告発者たる彼女へとその魔の手を伸ばしたのであった。

彼女のすぐ後ろに迫った影は、ほんの瞬く間も無く彼女の口へと手を伸ばす。

由子「！？」

叫び声も上げられず、連れ去られていくユーコの耳に悪党の囁きだけが響いた…

「マセ・ユーコ…なぁ、スイリしようや…」

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2:マーカム[sage saga]
2014/09/28(日) 19:44:30.57 ID:Pd852AvK0
メゲロック・スエハラにお昼休みは無い。

今日も今日とて、アニメイトベイカ街店の休息所の机の一角を占拠し、巷にはびこるありとあらゆる犯罪と言う名の暗闇に対して、その眩いばかりの知力の光を燦々と煌めかせているのだ。

末原「うーん…そや、漫ちゃん…奥まで据え込むんやで…」Zzz…

3:マーカム[sage saga]
2014/09/28(日) 19:45:34.87 ID:Pd852AvK0
漫はメゲロックの探偵業よりはるかな手際の良さで机の上からそのグータラな住人の痕跡を消し去ると、そのすべてをすっかりデュエリストやヴァンガードファイターなどの本来の住人へと返してしまった。

末原「酷いやないかスズスン君！この世に探偵を殴る助手がおるかいな！」

漫「何が探偵ですよ！家賃払えんようになって追い出されたんは何処の誰ですか！もう探偵も廃業でしょ！」

4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/28(日) 19:46:29.52 ID:M5muywHgO
ワンダフル

5:マーカム[sage saga]
2014/09/28(日) 19:54:13.04 ID:Pd852AvK0
ゆみ「メゲロック・スエハラは居るか！」

次の瞬間、来訪者の一声に店内は水を打ったように静かになる。明智ゆみは紫の長い髪をたなびかせながらメゲロックへと近づいて行った。

漫「あ、明智ゆみさん」

6:マーカム[sage saga]
2014/09/28(日) 19:56:50.16 ID:Pd852AvK0
末原「失せもの？なんや、探し物なら梅田駅の地下街にでも出向いたらええやないか。ウチの仕事やないで」

漫「まぁまぁ、これで少しは探偵らしいこと出来ますよ？話だけでも聞いてみたらどうです？」

ゆみ「助手の方はものわかりが良くて助かる。まぁ雇い主がグータラだと人一倍しっかりしなければやっていけないからな」

7:マーカム[sage saga]
2014/09/28(日) 19:58:26.68 ID:Pd852AvK0
三人は仕事の話を進める為に、とりあえずその場を後にし、建物の向かいにある喫茶店へと移動する事にした。

末原「旨い！旨いなぁ！人のお金で食べるスパゲティの味は格別やで」

漫「言っときますけど貸してるだけですからね。後でちゃんと返して下さいよ」

8:マーカム[sage saga]
2014/09/28(日) 20:00:32.40 ID:Pd852AvK0
洋榎「ほんほん…なんやナガノにはこんなスケベな女が居るんかいな…存在感０とか謳っときながらこれじゃあステルスどすけべやな…」雑誌のグラビアよみー

ゆみ「なんでヒロエ・バスガデルがこの場に居るんだ？」

末原「ん？なんでも止むに止まれぬ事情があって家を出て来たらしいで？」

9:マーカム[sage saga]
2014/09/28(日) 20:01:59.76 ID:Pd852AvK0
末原「それで、仕事の内容って何なんや？探し物とか言ったな」

洋榎「ウチらに依頼するくらいやしとんでもないもんやろうな」

ゆみ「そうだ、失せもの探し…探すもの自体は何でも無いのだが」

10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/28(日) 20:13:00.88 ID:Y91KHEBHO
そことなく漂うキチ臭が心地よい
どうぞ続けて

11:マーカム[sage saga]
2014/09/28(日) 20:29:36.92 ID:Pd852AvK0
洋榎「聞いた事あるで、なんでもシロウズ家の先々代が建てた家らしいな」

漫「それがまたなんで『悪魔の家』なんて仰々しい名前が付いてるんですかね？」

洋榎「ふふ…それがな、なんでもその家はちょっとばかし異常な作りになっとるんや」

12:マーカム[sage saga]
2014/09/28(日) 20:31:21.30 ID:Pd852AvK0
漫「悪魔？悪魔って一体？」

ゆみ「それは家族の者にも話していないのでわからないが、とにかく伯爵はその悪魔から逃れる為に自分の住む部屋を中心として延々と家を増築していった」

末原「ほえ～なるほど、やから探すのが厄介なんやな」

13:マーカム[sage saga]
2014/09/28(日) 20:35:00.65 ID:Pd852AvK0
ゆみ「引き受けてくれるのか」

末原「そや！ウチが解決したる、行くでヒロエ！スズスン君！」

漫「嫌です」

14:マーカム[sage saga]
2014/09/28(日) 20:35:57.01 ID:Pd852AvK0
漫「私が…探偵？」どきどき…

末原「そや！私立探偵エロキューリ・ドエロって名前はどうや？下半身裸で前と後ろにキュウリを突っ込み、決め台詞は私のハイエロファントグリーン色の脳細胞が…」

浩子「それ以上はあかんで！」

15:マーカム[sage saga]
2014/09/28(日) 20:37:54.06 ID:Pd852AvK0
浩子「アホ！違うわ！今日は別の用事でここまで来たんや、そのついでに末原さんに渡しとかなあかんもんがあってな…」

末原「渡したいもの？」

浩子「由子がどうしても末原さんにってこの手紙を、なんやら郵便で済ます訳にはいかへんらしいで」

16:マーカム[sage saga]
2014/09/28(日) 20:38:29.56 ID:Pd852AvK0
『マセ・ユーコより––

ののののよ　のよのよよ　よのよのよ｜のよよのの　ののののよ
　のよののの　ののののよ　ののよよよ　のよののよ　のよのよよ｜よよののよ　のよよよよ　よのよのよ　ののよよのよのよのよ
　のよよのの　ののよのよ｜よののよの　ののののよ　よのよのよ

17:マーカム[sage saga]
2014/09/28(日) 20:40:11.77 ID:Pd852AvK0
漫「ひぃぃ！？とうとうあの人『のよ』しか喋れんようになったんですか！？」

末原「違うな、これは暗号やで」

洋榎「暗号？」

18:マーカム[sage saga]
2014/09/28(日) 20:42:17.60 ID:Pd852AvK0
今日はここまでです

なにか意見がありましたらどうぞ…

19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/28(日) 21:14:04.21 ID:+DqMUAYlO
乙
前作のURL貼って欲しいな

20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/28(日) 21:33:49.00 ID:DEnV5hJbO
のよの暗号は二銭銅貨か？

21:マーカム[sage saga]
2014/09/28(日) 22:01:23.87 ID:Pd852AvK0
>>19
これで行けますかね？
ex14.vip2ch.com
>>20
『南無阿弥陀仏』のやつですね

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