過去ログ - 【艦これ】「提督、榛名は……榛名は大丈夫ですよ」
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100:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/11/01(土) 16:40:46.05 ID:tJ4UBuT3O
「重巡が3、軽巡も3、駆逐が18ですか」

海中を白い軌跡残しながら走る魚雷を榛名は華麗に躱していく。
榛名の視線の先では、駆逐が追い付いた事により戦意を復活させた敵部隊が陣形を整えている。

「半分くらい減らせば諦めてくれますかね?」

数字だけで見ると、絶対的に覆らない彼我の戦力差。それでも、榛名は余裕な態度を崩さない。

「■●●■■▲ー!」

それは自分を鼓舞する為の咆哮か。
駆逐艦を除いた敵の部隊が一斉に動き出す。
雷撃以外で榛名にダメージを与えるには、接近して装甲で殺せない程の衝撃を与える必要がある。故に、何よりもまず、榛名に近づかなければいけない。

「……なるほど、そう来ましたか」

狙いをつけられぬ様に乱雑に動きながら近づいてくる敵。それの迎撃のために動きを止めると雷撃が飛んでくる。かといって、このままでは接近を許し、至近からの砲撃を浴びる。

「……副砲を私の少し前の海面に打ち込んでください」

少しだけ思案した榛名は、動きを止めぬまま副砲に指示を出す。
それは弾薬を無駄にする行為。だが、妖精達は有無を言わず、言われた通りに副砲を放つ。
榛名の目前に彼女の体を隠す程度の水柱が上がった。

「▲●!?」

ただの目眩まし。だが、意表はつける。
彼女は急激な加速をもって、水のカーテンの内側から姿を現し、一番近い重巡に突撃する。

「●■▲ー!」

「やらせません!」

向けられる主砲。それよりも早く懐に飛び込むと、その主砲を握る両腕を掴み、力の限りでそれを背後に向ける。

「●■●●!」

腕の稼働範囲を越えて曲げられた為に、激痛が走り、その衝撃で主砲が暴発する。
それは運悪く味方の駆逐艦の一隻に命中し、それを撃沈。駆逐艦達もいきなり仲間が沈んだ事に対して浮き足立ってしまう。そして、その焦りが雷撃に如実に反映される。

「さようなら」

目の前の重巡の足を払い、最期の言葉を。腕を折った為に、その主砲に狙われる事はないだろう。
次の敵に向けて駆ける榛名の背後で、目測を誤って発射された雷撃が、転倒させた重巡に炸裂していた。


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