過去ログ - 【艦これ】「提督、榛名は……榛名は大丈夫ですよ」
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7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/29(月) 03:09:47.95 ID:ZgYpFlXYO

「……覚悟の上だ。と言ったら榛名はどうするんだ?」

「え……?」

それは榛名には予想外すぎる答え。先ほどまで、全員で無事に帰ると声を大にしていた長門からの想定外の言葉。

「長門、黙りなさい」

「いや、言わねばコイツは引き下がらないよ。控えめに見えて、頑固な所があるからな」

長門の言葉に反応したのは、榛名だけではない。確かにここに居る全員が長門に視線を向けているが、榛名とそれ以外では視線に籠められた意味が違う。

「それでも、よ。約束したでしょう?」

「しかしだな……。はあ、仕方ない。榛名、今のは忘れてくれ」

そんな視線に充てられた挙げ句、五十鈴から直接止められる。長門は深い溜め息を吐くと、苦笑を浮かべた。

「え? 榛名には、何がなんだか……」

「気にするな。さて、話を戻すが、逃げる事もできず、戦う事も許されない私達は、どうしたらいいんだ?」

話題の渦中に居るはずなのに、明らかにおいてけぼりな榛名。その戸惑いを知ってか知らずか、長門は彼女に問いかける。

「それは……」

「私は低速だからな。私が居るとどうしても行軍が遅くなる。私自身、撤退を半ば諦めているのも事実。ならば、ここで囮になるのも吝かではないのだが」

言葉に困った榛名に長門は畳み掛ける。だがそれは、おそらく一番言ってはいけない言葉だったのだろう。

「そんな勝手、榛名が許しませんよ」

「ふむ。なら、私は何をするのは許されているんだ?」

笑顔を浮かべ、長門の提案を一蹴する。その提案は確かに悪くない。一人の犠牲が必要となる、という点を除けば。
榛名は、ここに居る全員に沈んで欲しくはない。となれば、選択肢はたった一つしか残っていない訳で。

「それは勿論、無事に鎮守府に帰る事ですよ。なので、長門さんはどうかこのまま帰投してください。勿論、皆さんもです。ここは榛名が、敵を引き付ける囮になります」


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