過去ログ - タイトルを書くと誰かがストーリーを書いてくれるスレ
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955:名無しNIPPER[sage saga]
2015/01/02(金) 11:12:47.78 ID:5aGHZR6AO
>>912
「からくりマトリョシカ」

 機関(からくり)が反撃に出る。白兵戦用人型機関『或会樟七拾八之弐(あるえくすしちじゅうはちのに)"龕陀眸"』が、掲げた盾の銃眼から火遁筒を突き出した。掠馬流連兵衛(かすばるれんべえ)の叫び虚しく、か、と走った熱線が、仲間の機関の胸から上を橙に焼き、白く溶かし、畳の上へ仰向けに転がした。腹から下だけが残った。

 一撃で撃破に御座るか、連兵衛は舌を巻いた。乗機たる機関『"筰"』の連発筒なぞ、あの火遁筒と比べれば豆鉄砲も同然。連兵衛の手にかかれば城を五つ落とす超懐炉斧も、龕陀眸の火遁千歳飴と鍔競り合えば、筰と連兵衛ごと小枝のように両断されるだろうことは想像に難くなかった。

 筰の数を四機から三機へと減らし、龕陀眸は障子戸を突き破って囲みを抜けた。機関足袋が廊下を走る音と共に、無事な障子戸を貫いて火の帯が襲い来る。牽制にならぬ威力を持った牽制の一発は、工作隊頭の証たる連兵衛の筰ではなく、その部下が操る筰の足元に緋の穴を灼いた。

「存じ上げませぬ」
「何がじゃ」
「かような火遁筒なぞ」
「当たらなければ大事ない」


この後、連兵衛が龕陀眸のパイロットが素人であることを看破。接近戦に持ち込み三位一体の必殺技・是斗州隹産之陣をかけるも失敗し、なんやかんやあって天守閣から急襲をかけた連兵衛は自動操縦の龕陀眸に撃墜され、崩れゆく城の中もはやこれまでかと観念するが脱出用機関"まとりょしか"が生きていたので筰から脱出する。
しかし誰も導いてくれなかったので城の瓦礫に潰されて死んだ。


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