過去ログ - 【咲安価】 京太郎「これがZOIDS…」 淡「これがゾイドだよ!キョータロー!」6機目
1- 20
682:1 ◆g6V0jYwopc[saga]
2014/10/05(日) 14:52:10.03 ID:QGlnVsNko

しかしそこで挫折するような男ではなかった。

独自のパイプを共和国、帝国両軍に作り様々な情報を手に入れ、それを最大限活用し動き続けた。
いつかプロイツェンに復讐するために。



そうして彼が40歳になった頃に1つの運命の出会いが起きる。

とある目的で調査していた遺跡での古代ゾイド人の少女との出会い。
少女の純粋な優しさと穏やかな心に触れていく内にクラッツは次第に復讐を忘れていく。
また少女はゾイドと会話し、心を通わせその身をゾイドと一心同体にするかのように扱う事が出来た。

そこでクラッツは兵器としか思っていなかったゾイドの心を知り、その少女のおかげで操縦技量は軍でもトップレベルとなっていた。
しかし数年間その心優しい少女と触れ合っている内についに彼は完全に復讐という行為に疲れ、軍を退役し静かに少女と旅でもして過ごそうと考える。


それからすぐに彼は軍を抜け、愛機のシールドライガーと少女のコマンドウルフと共に旅をし始めた。
まるで父と娘のように中津まじい二人の姿は旅先で出会う者を笑顔にさせる程であり、復讐に走っていた頃には考えもつかなかった幸せな日々だった。



そこでもう一つの悲劇が彼に起こる。


ガイロス帝国との戦争に勝利すべくクラッツと共に居るという情報を得た古代ゾイド人の研究材料が欲しい、彼の血筋を知る者達が直接彼を殺しに来たのだ。
そのような血筋を生かしておくのはめんどうであり、また古代ゾイド人の持つ力と技術と特殊な能力が彼らは欲しかった。

少女を守るべく奮戦するクラッツだが、多勢に無勢でありやがて愛機は大破寸前になる。

絶望する彼に少女はただ一言
「今までありがとう。貴方は生きて。」

とだけ告げ敵へと突っ込んでいき、ゾイドと一心同体と化したままゾイドコアを暴走させ敵を一人残らず消し飛ばした。

自身のコマンドウルフ諸共。




それからクラッツは宛もなく幽鬼のように各地を彷徨った。
彼は少女を守れなかった自身の無力さを憎み、次第に世界そのものを憎み始めた。

何故自分はこのような目に遭わなければいけないのか。
彼の側にもし強い絆を持つ者が居れば全ては違ったのかもしれない。
だが彼は家族を失い、少女を失い一人になった。


世界を憎み、全てを滅ぼすと決意した彼はやがて同じく世界を滅ぼすべく動く赤い髪の男、ヒルツと出会う。
ヒルツと彼は過程は同じものの、目指す結果は違うのだが彼にはそんな事はどうでもよかった。

ただ世界が、全てが憎かった。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/391.81 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice