11: ◆cp6i/ggttw[saga]
2014/09/30(火) 03:50:50.34 ID:VWn8i3UI0
彼女の温かい体が、正常な思考を私から奪って
彼女の優しい声が、異常な思考を私に吹き込んで
いつからだろうか、その瞬間を待ち望んでいる私がいた
12: ◆cp6i/ggttw[saga]
2014/09/30(火) 03:51:38.60 ID:VWn8i3UI0
飴と鞭…とはよく言うが、彼女がそれを自覚して使い分けているとしたら
動物を躾けるトレーナーなんかが向いてるんじゃないだろうか
…実際に、誘拐犯の帰りを待つ忠犬をつくったわけだし
13: ◆cp6i/ggttw[saga]
2014/09/30(火) 03:52:16.04 ID:VWn8i3UI0
異常なことは分かってる
正常じゃないことは分かってる
それでも、彼女に褒められることの喜びを知ってしまったから
それでも、彼女に叱られることの悲しみを知ってしまったから
14: ◆cp6i/ggttw[saga]
2014/09/30(火) 03:52:59.90 ID:VWn8i3UI0
私はこうして、彼女の可愛いペットでいるのだ
15: ◆cp6i/ggttw[saga]
2014/09/30(火) 03:53:48.33 ID:VWn8i3UI0
ガチャ、と扉が開いた
帰ってきた!彼女に飛び掛る私と、目を丸くしている彼女
こんな表情の彼女を見るのは初めてかもしれない
私がこの家で見たのは、優しい笑顔と悲しそうな泣き顔と、妖しく私を見つめる顔だけだから
16: ◆cp6i/ggttw[saga]
2014/09/30(火) 03:54:41.05 ID:VWn8i3UI0
「…待っててくれたの?」
「うん!おかえり、希ちゃん」
17: ◆cp6i/ggttw[saga]
2014/09/30(火) 03:55:20.75 ID:VWn8i3UI0
「首の跡、残っちゃったね」
「ん…」
18: ◆cp6i/ggttw[saga]
2014/09/30(火) 03:56:07.02 ID:VWn8i3UI0
「薬局で痣とか消せる薬あるから、買ってこよっか」
「…やだ」
19: ◆cp6i/ggttw[saga]
2014/09/30(火) 03:56:46.89 ID:VWn8i3UI0
「だって、希ちゃんがつけてくれたものだもん。消しちゃやだ」
希ちゃんがくれたものは、愛でも傷でもなんでも大切にしたいから
希ちゃんが消せっていうなら消すけど、出来れば残したいな?
20: ◆cp6i/ggttw[saga]
2014/09/30(火) 03:57:46.15 ID:VWn8i3UI0
ぽかんと口を開けて数秒、彼女の顔が真っ赤に染まる
あ、今の顔も初めて見たかも
「…あぁ、もう可愛いなぁ」
21: ◆cp6i/ggttw[saga]
2014/09/30(火) 03:59:02.10 ID:VWn8i3UI0
「穂乃果ちゃん」
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