過去ログ - 早川あおいちゃんスレ
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35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/10/04(土) 23:53:45.30 ID:Cg4Jauiu0
【スレタイ通りに頑張ろう】


「お待たせ、晩飯はカレーだよ」

小波君が運んできてくれたのは、二人分のカレー皿。スパイスの香りが食欲をそそってしょうがない。
目の前に並べられたお手製カレーはとても美味しそうで、これを食べられるボクは実に幸せ者だなあ、と思う。
でもさ、何の疑問もなく喜んでるけど、普通ボクが作ってあげる側だよね……。

「……今度はボクが料理、作るね」
「何なら今度は一緒に作ろうか」
「えっ、いいの? うんうん、絶対一緒に作る! 約束だからね!」

小波くんははいはい、と笑いながら約束してくれた。
台所で肩を並べて料理を作る男女二人なんて、なんだか新婚みたいだなぁ、なんて……えへへ。

……待てよ。
今日は小波くんの家に何度目かのお泊りなわけだけど、今までに特に何かがあったことは全くない……。
ボクって女の子として意識されてるのかな。ちょっと疑問。

「ねー、小波君」
「ん?」
「あーん」

だから、今日はちょっぴり攻めてみよう!
カレーを掬ったスプーンを、正面に座る小波君の口元に突き出す。
いわゆる、「あーん」だ。恋人やそれに準ずる間柄の二人にのみ許された行為。
ボクが使っても、問題はないはず……ないで欲しい……。

「ありがとう」

小波くんはお礼を言って、躊躇いなくぱくりとカレーを口にした。
臆面もなく「あーん」を越えるとは……やるね小波君。

「じゃ、俺からもお返ししないとね。はい、あおいちゃん」
「えっ、あっ、えっと……」
「あーん」

逆に小波君から突き出されるスプーン。こ、これ、結構恥ずかしいね……。
やってる分にはよかったんだけど、いざやられる側になるとなかなか……。

ボクが逡巡しているうちに、小波君はスプーンを引っ込めてしまって――ああ、勿体なかったかなあ――少しだけ意地の悪い笑みを浮かべた。

「……口移しのほうが良かったりする? でも普通飲み物だよなあ」
「えっ、あのっ、いやっ、そのっ!」
「いや、冗談だよ?」

小波君の冗談は本気なのかどうなのかわからないんだよお……。
結局ボクはその日、あーんをしてもらうチャンスを逃してしまったのだった。はぁ。


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