14: ◆8HmEy52dzA[saga]
2014/10/02(木) 19:31:21.93 ID:wGGDvAXqO
「おいおいこよみん、何を難しい顔をしているんだい?悩み事があるのなら何でも知ってるおねーさんに相談してみるのも選択肢のうちだよ?」
『その辺でお茶しない?おねーさんが奢ってあげるからさ』
と臥煙さんに逆ナンされた僕は、浪白公園にてペットボトルのお茶を片手に座っていた。
ジャングルジムの上には影縫さん、それを無言で周囲を歩きながら回す斧乃木ちゃん、ブランコには臥煙さんが、それぞれ僕を対面に構えている。
何だか今から裁判を受ける罪人の気分だ。
手元には一口だけ飲んだペットボトルのお茶がある。
いや、確かにお茶だけどさ。
確かに奢りだけどさ。
もうちょっと……ほら、あってもいいじゃない?
「いえ、少し考え事をしていただけです」
「ひょっとして余接のことかな?」
「私は何でも知ってる、ですか?」
「まさか。いくら私でも人の心は読めないさ」
皮肉で言ったつもりだったのだが、軽くあしらわれてしまう。
嫌いという訳ではないのだが、やっぱりこの人は苦手だ。
常に心を見透かされているようで、基本的にあまり出会いたくない人だ。
嫌な予感がする。
様子がいつもと違う斧乃木ちゃん。
予告もなく突然現れた臥煙さんに影縫さん。
そんな前触れは一切無かったにも関わらず、否が応にも殺伐とした空気。
そして何より、悲しいことに僕の嫌な予感は、嫌な結果という形で大抵当たるのだ。
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