過去ログ - 捨て子「……」
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15:</b> ◇evrb978ejs<b>[saga ]
2014/10/06(月) 20:26:08.06 ID:CiHmuQHz0
ー三年後ー

旅人「……この村に来るのも、随分と久しぶりだ」ザッ

侍「ああ、そうだな。あの洞穴はまだ残っているだろうか?」

旅人「……おお、まだ残ってる」

侍「でもおかしくないか? 捨て子亡き今、この山を訪れる者はいくらでもいるだろう」

旅人「ふむ、木の実の貯蔵などもカラカラだが残っている」

侍「! 下がれ!」

旅人「……山犬!?」


山犬(黒毛)「……」ザッ

山犬(茶毛)「……」

山犬(黒毛)「ガウ」ポト

山犬(茶毛)「……グルル」ポト

旅人「これは松茸、それに木の実だ」

侍「……まさか、お主達は」

山犬(黒毛)「……」ペコリ

ダッ

侍「……やっぱり、あの黒毛の山犬は」

旅人「ああ」

旅人(捨て子、生まれ変わったんだな……隣にいたのは兄君か)

侍「良かったな、捨て子……」



――なあ、知ってるか、あの山に住み着いた二匹の山犬の噂。

――おう、黒と茶色の奴らだな。確か、とある洞穴を根城にしてて、近づくと吠えまくるって奴だろ?

――そうそう。満月の夜の決まった時間になると、大きな雄たけびを上げるらしいな。

――俺、一回聞いたぜ。何か、誰かに届けようとしてるような、綺麗で力強い声だったよ。

――へぇ、まるで人間みたいだな。

――そういや、昔あの山に山の子が居たよな。

――ああ。忍だか侍だかが倒したらしいけど、死体が無いから本当の事はよく分からん。

――もしかして、山犬に生まれ変わってたりな。

――はは、そうかもな。


終わり


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