過去ログ - 捨て子「……」
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3: ◆evrb978ejs[saga ]
2014/10/03(金) 18:29:11.44 ID:BUXoN6UN0
捨て子(朝だ、何しよう)ガツガツ

捨て子(竹でも切ろうかな)

捨て子(……ふぅ、今日はこのくらいでいいか)ドサッ

捨て子(オノ、そろそろヤバいな。また取りに行かないと)

捨て子(喉乾いた……水飲みに行こう)

捨て子(うまい)ゴクゴク

捨て子「――!!」

捨て子(熊の足跡、新しいし匂いもまだ消えてない)ダッ

捨て子(熊はヤバい、早く住処に戻らないと)ザザザッ

捨て子(困ったな、近くに現れたんだったら、そう簡単に出歩けないぞ)

捨て子(燻したの使うしかないか)

捨て子(湧水のある所で鹿捌いたからな、しばらくは別の湧水を使おう)

捨て子(岩と竹でしっかり防いでるけど、近づかれたら耐えられないな)

捨て子(とりあえず、火を焚いて煙を出しておこう)パチパチ……

捨て子(この山で一番強いのは熊だ)

捨て子(それに、猪も厄介だ。昔ほんの小さな子供を狩ろうとしたら、返り討ちにあった)

捨て子(もう少し大きな個体なら、太ももが抉り取られてただろうな)

捨て子(食べて寝よう、余計な体力を使いたくない)


ザアァァァァ……

女将「生憎の雨ですね」

旅人「そうだね、でも私は雨の音は好きかな」

旅人「目を閉じて、雨音を聞く。それだけで、心が豊かになる」

女将「……変わっていますね」クス

旅人「よく言われるよ……あ、私がここに来た理由だけど、大した事じゃないよ」

旅人「人の汚い欲望から、逃げて来たんだ」

女将「と言いますと?」

旅人「ある日耐えられなくなってね。周りの人間は、自分の地位しか考えていない」

女将「もしかして、お客様はお偉いさんなのですか?」

旅人「なに、今はただの詩人さ」

女将「そうですか……あ、今日の献立はですね……」

旅人(山の子……雨が降っているが、どうしているんだろう?)


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