3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/10/03(金) 22:13:04.30 ID:RJNWzUS1o
コツン。
希「あいたっ!」
頭に小さな衝撃が走る、上空からなにか小さくて堅い物が降ってきて頭に当たったという感覚、驚いて振り向くが境内に人影はない。
足下を見ると石畳についさっき位置エネルギーを運動エネルギーに変換してきましたと言わんばかりに転がる小石、どうやらこれが衝撃の正体らしい。
もう一度周囲を見渡すがやはり人の気配はない、が何もない空中から石が生まれるわけもない。
「よっぽど逃げ足の速い悪ガキでもおったんかな?」
それにしても神社で巫女さんに石をぶつけるなんで罰当たりなことする人もいたものだと思いながらなんとなくその小石を拾い上げようと体を曲げて手を伸ばす。
指先が小石に触れた瞬間、風もないのにざわりと辺りの木々が枝を揺らした。
「...!」
何者かの気配を感じた気がして三度、周りを見渡すがやはり野良猫一匹見あたらない、今ここにいるのは間違いなく希、...それと強いて言えば本殿の中の神様だけのようだ。
「気のせい...やろか」
カタン。
「おっと」
腋に挟むように持っていた竹箒を落とした音でゴミ捨ての途中であったことを思い出す、暗くなる前に帰ろうと竹箒を拾い上げて社務所の方へと小走りで向かう。
いつの間にか先ほどの小石をしっかり手の内に握り込んでいたことに彼女は気づいていなかった。
―――
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