30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/10/03(金) 23:52:24.56 ID:RJNWzUS1o
花陽「じゃあねー!」
希「気をつけて帰るんよ〜、明日も早いから寝坊せんようにな〜」
希「......ふぅ」
ぶんぶんと元気に手を振りながら神田神社を後にする花陽と、やんわりと急かす穂乃果という妙な光景を苦笑いしつつ見送ってから、希は溜め息をつきつつ石段に座り直す。
希「入れ替わり、ねぇ」
希はオカルトや超常現象といった類のことには、普通の女子高生よりも多くの興味を抱いているが、だからといって目の前で突然、人格が入れ替わりました!なんて言われてもおいそれと信じるわけではない、むしろ知識がある分その目は厳しいぐらいだ。
少なくともクリスマスの夜に世界中の家に煙突から忍び込んでくる髭男の存在を信じている誰かよりは常識人だと自負している。
人格入れ替わり、それを本人達以外に認識させるのは難しい、事前に綿密に打ち合わせをしておけばあとは演技力次第でいくらでもそれっぽく見せられる、そう考えてしまうと入れ替わりの証拠を提示するのは途端に難しくなる。
離れた場所にいる二人が、なんのモーションも無く唐突に人格が入れ替わった、そんな荒唐無稽な話、いくら友人達であっても普通なら希は信じなかった。
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