309: ◆YGEX1y1gzI[sage]
2015/06/29(月) 01:54:28.19 ID:YPgWBfFEo
――
希「...んん」
寝ぼけ眼で頭上にあるはずの目覚まし時計を探り当て、顔の前に持ってくる。アラームが鳴る5分前、ちょっと勝った気分。
ならあと5分寝ても大丈夫かなーなんて誘惑を振り払おうと顔を横に向けると、綺麗に畳まれたお布団一式が目に入る、そういえば海未ちゃんが泊まってたんだっけ、もう起きてるみたいだけど。
カチャカチャ...カタカタ。
耳をすますと隣の部屋...ダイニングキッチンの方から食器が擦れるような随分生活臭のする音が聞こえてくる事に気づく。
それに、なんだかいい匂いも漂ってくる。
ふと思い浮かぶのは、一人暮らしになる前、ここ東京から遠く離れた地で両親と一緒に暮らしていた頃、朝早くに起きて台所で作業をする母の背中。
だが今ここには母はいない、いるのは来客であるところの。
希「......海未ちゃん!」
慌ててベッドから身を起こしダイニングへの扉を開ける。
う「あっ、おはようございます」
それに気づいて台所に立っている海未が振り向いて挨拶をしてくる、なぜか制服にエプロン姿だ。
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