385: ◆YGEX1y1gzI[sage]
2015/12/25(金) 02:18:18.96 ID:dWO8ehX+o
安心した?心配した?同情した?いや、呟くように相づちを打つ海未の中にあったのは...、
動揺、困惑...劣等感。
海未にとってのことりは『女の子』だった、か弱くて守られるべき存在だと思っていた、守るべき人だと考えていた。
しかし、それだけのものを内に抱えたまま、ことりは笑っていた。
大したことはない風に言っているが、普通に歩けないほどに足が悪かったこと、そして5歳という幼さで手術を受けたこと、海未にとっては想像しただけでも身震いしそうな体験だ。
それをおくびにも出さずに、今までことりはのほほんと微笑んでみせていたのだ。
弱い所を見せないというのはつまり、それだけ強いということだ。
海未は自分の考えが侮りであったことに気づかされた。
穂乃果の足を引っ張りたくなくて、強くなりたくて剣道なども始めてみたが、未だに弱いままだということを突きつけられたような気分だ。
だから、せめてもの虚勢を張って、ことりの真似をして、穏やかに微笑んでやったのだ。
海未『――なおってよかったですね』
――
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