過去ログ - 八幡「やはり地球防衛ロボット"ジアース"は間違っている」
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『一瞬だけ、雪ノ下陽乃は仮面を外す。』
◆WqJdCIH9ivV3
[saga]
2015/02/02(月) 01:06:50.79 ID:/R0+D6LnO
コエムシ「くくく、君たちは本当に面白い、面白いよ! くくく、くくく」
コエムシは声を上げながら真っ黒なコックピット内をひゅんひゅんと笑い転げていた。
この場合、笑い飛び回る、と言ったところか。
しかしそれほど笑う要素があったのだろうか?
八幡「……どこにツボったんでしょうね?」
この、なんで笑われてるか分からない感じ、ホント嫌だよな。
中学の頃、教室に入っただけで何故か笑の的にされたトラウマが蘇ってきた。
俺の背中に「人間失格」って紙を張った高橋、今でも絶対に許さない。
どんよりとした目線を陽乃さんに向けた。
陽乃「……ふふ」
俺はその顔に、ぞくりと戦慄した。まるで空間がぐにゃりと捻じ曲がったような錯覚に陥る。
笑み。
陽乃さんは笑っていた。けれど俺に見せていた余裕のあるそれではなくて。
陽乃「ふふふ」
コエムシ「くくく」
笑いは元々動物が威嚇するときにみせる表情であるという話を聞いたことがある。
まさにこれだ。思わず後ずさってしまうほど、その笑みは獰猛に満ちていた。
一方コエムシはそれを感じ取っているのか、わざと焚きつけるように不快感のある高笑いを続ける。
陽乃「ふふふ、本当に可笑しいことね。ふふふ」
コエムシ「くくく、そうだね、面白くてたまらないよ。くくく」
陽乃「ふふふ」
コエムシ「くくく」
やべぇ……。なんだこの険悪な雰囲気は……。
じりじりと放たれる負のオーラに、俺の体は自然と距離を放とうとする。
八幡「おわっ」
しかし後退しようとする足が何かにひっかかり、俺はバランスを崩して尻餅をついた。
陽乃さんとコエムシのオーラがつに具現化の域まで達し、俺の退路を塞いだのか!?
もちろんそんなことはなく、俺が躓いたのは、ココペリの亡骸だった。
あまりに綺麗すぎる亡骸は、やはり本物でないのでは、と疑ってしまう。
しかしあの雪ノ下陽乃が事実だと認識しているのだ。俺の推論とも辻褄があう。
これ以上の説得力はなかった。
今度は陽乃さんがこうなるのか……?
コエムシとの何か言い合ってるあの陽乃さんが、殺しても死ななそうな陽乃さんが、本当に死んでしまうのか?
あ、やべ、目が合った。
……そうだ、ココペリの脈をもう一度取らなきゃ(現実逃避)
さっきは手のひらの下の部分に指を当てただけだった。
出会った時と同じジャケットとタートルネックを捲り上げると、白じろでゴツゴツとした右腕が姿を見せた。
そこで、俺は思わず声を上げてしまった。
「なんじゃこりゃあ……」
数え切れないほどの傷が右腕がにびっしり刻まれていた。
小さな切り傷はもちろん、ナイフで斬りつけられたかのような一閃が、銃創らしき凹みが、痛々しく残っていた。
唐突な右腕の惨劇に、俺はただただ呆然と口を覆っていた。
コエムシ「彼も色々あったんだよ。傷なんて僕がどうとでも出来るのに、それを拒むんだから、わかんないよね。人間って」
ひゅんとコエムシが俺の脇に現れて言った。
コエムシ「現実逃避をしようとココペリを調べたら、さらに惨い現実を突きつけられるなんて、残酷だよね」
相変わらず軽い調子で言葉を並べるコエムシ。
俺が不快な時に出るヒクヒクとした口角の歪みを見て、楽しくてしょうがないとばかりにころころと笑った。
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