過去ログ - 八幡「やはり地球防衛ロボット"ジアース"は間違っている」
↓
1-
覧
板
20
44
:
◆WqJdCIH9ivV3
[saga]
2014/10/08(水) 00:23:35.17 ID:tBge8t4nO
知らない天井だ。
真っ黒で奇妙な模様がうねるように描かれている。異世界めいていて現実味が無い。
ここが地獄か……?
戸塚「あ、八幡、目覚めた? 大丈夫?」
天国だった……! 目の前に天使がいるから間違いない。
八幡「大丈夫だ、天…いや戸塚。ここはどこだ?」
起き上がろうすると、頭がズキンと痛む。
戸塚は心配そうに「まだ寝てていいよ」と俺の肩に手を添えた。
材木座「ここはジアースの中だぞ」
……どうやら俺はコエムシによってここに運ばれたらしい。
俺が寝ているのは高そうなリクライニングチェアだ。他にも十数個ほど種類の違う椅子が円状に並んでいる。
戸塚もそのひとつ、可愛らしいカントリーチェアにちょこんと座っている。
戸塚「八幡、頭を強く打って気絶してたんだよ? コエムシが救急箱持って来てくれたんだ」
戸塚は十字のマークの木箱を取り出して言った。
そういえば頭に包帯が巻かれてあるし、膝かけもかかっている。
八幡「戸塚が手当てしてくれたのか?」
材木座「戸塚氏は部活でこのような手当てが得意なのだ。感謝するんだな」
八幡「そうか……ありがとな、戸塚」
戸塚「目が覚めて良かったよ」
弾けような笑顔が眩しい。
鼓動の音が激しくなる。心臓も弾けそうだ。
戸塚「あ、ちょっと待ってて。小腹空いたでしょ? お菓子取って来るから」
戸塚はソプラノの声でコエムシ、と呼ぶと、例のキュゥべえもどきが現れ、そのまま瞬く間に消えた。
マジで瞬間移動なのかよ……。
いや戸塚は本物の天使だった可能性も捨てきれない。なるほど天使なら仕方ないな。
ともかく戸塚もいなくなったので、俺は再びひとりだ。
もう一眠りするか。
材木座「ゴラムゴラム。八幡よ、やっと二人きりになれたな」
頭がまだ少しズキズキする。戸塚パワーでも回復し切れないとは、平塚先生恐るべしだ。
こういうときは寝るのが一番。
材木座「聞いて驚くなよ……。なんと我、最初のパイロットに封ぜられたぞ!」
早く戸塚来ないかな? 独りが寂しいなんて久しぶりだ。
うつらうつらとして気を紛らわそう。
材木座「我の名を呼んだかと問うた時があっただろう? あれが実はジアースの啓示だったのだ」
戸塚ってどんなお菓子が好きなんだろう。やっぱり可愛らしいチョコとかクッキーとかかな。それとも渋いせんべい系かな。
サンタを待つ子どものような気持ちで、夢の世界に行こう。
材木座「…………」
八幡「…………」
ガタッと物が動くような音がする。
そして耳元に微かに気配を感じた。
材木座「はちまーん!! おきろー!!」
八幡「うわあああ!!」
せっかく存在を抹消していたのに、むりやり視認させられた。
材木座義輝はいつもの暑苦しいコートで、鬱陶しいほどの存在感を出していた。
いつだって現実は無情である。
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
135Res/135.36 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - 八幡「やはり地球防衛ロボット"ジアース"は間違っている」 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1412420843/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice