132:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/12/10(水) 06:19:44.94 ID:gMnDKuR50
博士「ほう……」
「ここで言うのは何ですけど、私非常に頭がいいんですよ。それに、伊織と貴音からの話を聞いて初めて組み立て
たものです。多くの人間はここまで成り立たせることが難しいでしょう」
博士「ははは、大した自信ですね。四条さんと水瀬さんのだって只の根拠無き推測に違い有りませんね」
「そうですね。この私を含めての三人だけの推測ならば、全く何も動かせないでしょうね」
博士「ええ、推測だけでは。ですが非常に筋は通っていると思います。しかし、三流の記事になるだけでしょうね」
「はい。でも、当事者の証言と、メールの記録がある場合はどうでしょう?」
今時カセットテープに音声を残す人間は奇特だろう。昔、使用していたのをそのまま使い回している。
きゅるきゅるという滑る音と共にカメラマンの声が聞こえてくる。
『だから、博士に仕事を回してもらっているんですね?』
『はい……。そういう約束で……』
流石に文学者だ。目を見開いた顔でさえ肖像画になるだろう風格だ。
「あなたに会う少し前、カメラマンさんに会ってきました。少し頼んだら話して下さいました」
博士「嘘……ですね」
「なぜ?」
博士「もし、彼女が本当に私から便宜を図って貰っているならば、そんなこと告白すれば、自分の職を失うと理解で
きない筈はない」
「そうですね。普通はそう考えるでしょうね。確かに」
博士「性質の悪いことを」
「しかし、なんですか? これを世に問うことは直ぐに出来ますよ。是非なんて直ぐに分かるでしょう」
博士「私を脅す気ですか? 偽の証拠で私を不当に脅迫するのですか?」
「偽の証拠と仰いますね? ここに録音されていることは完全な嘘だと?」
博士「あたりまえじゃないか、あの女の妄想だ」
「だそうですよ、カメラマンさん」
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