過去ログ - 向井拓海「The Passion――判定は許さない」
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11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/06(月) 18:57:57.08 ID:hGctJzQM0


「全ての始まりは日曜日。天気は晴れ。朝の10時。
 アタシは梯子を登っていた」


 違和感を感じたのはガキの頃だった。当時は不景気で世の中はとても大変だったらしいな。
アタシんとこは世間と違い、親父が大仕事を成し遂げたらしく出世が決まっていた。
出世ってのは偉くなる事だ。だからアタシは親父を誇らしく思い、夕飯に出されたケーキ片手にはしゃいでいたよ。

 だけどはしゃいでいたのはアタシだけだった。
親父は普段と変わらぬ仏頂面をしたまんまだったし、お袋はそんな親父をまるで腫物を触るかのように扱っていた。


 その日の晩誰かが家の窓ガラスを割った。石を投げつけて来たんだ。
アタシは怒った、当然だろう嫌がらせをされたんだからな。だけどお袋は黙ったまま床の掃除を終えた。
親父は普段と変わらず何事も無かったかのように食事を続けていた。




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