過去ログ - 向井拓海「The Passion――判定は許さない」
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137:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/06(月) 21:05:37.44 ID:hGctJzQM0
 激情に任せ握りつけたメダルは、アタシの左掌を貫いた。
メダルが体内に戻る事はなく、引き抜けばさらなる出血を招くだろう。

 だが、痛みは恐れるものじゃない。それは肉体の正常な反応に過ぎない。
くるみのサラシを緩めきつく押し当てる。吹き出す血がくるみの背と雑誌を赤く染めあげる。
嗅ぎ慣れた血の香りはアタシの心を慰めてくれる。

「御勉強も済んだし次は遊びだな。この近くで祭りがあるんだ。
 もし良かったら一緒に来ちゃくれねぇか」

 ひり出されるのは甘えと自己正当化に満ちた言葉。
自己の無実を欠片も疑わぬ傲慢さに満ちた言葉だ。

「うんいーよ」

 くるみは満面の笑みで答えてくれた。





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