過去ログ - 向井拓海「The Passion――判定は許さない」
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140:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/06(月) 21:09:13.56 ID:hGctJzQM0
「おねーしゃん、くるみはね……お馬鹿で……きっと長生きできないけれど……。
 何も……持っていない事はないよ。お歌は楽しいもん……。
 ままの作る豆乳のケーキは……毎日美味しいもん」

 歩きながらくるみは泣いた。
くるみの顔から流れ落ちる涙とよだれが止まる事はない。

「そいつが魔法なのさ。頭が悪くしょっちゅう転んで、怪我をしたっていいんだ。
 馬鹿にされたっていいのさ。そいつを自分が不幸だと感じなければな。
 自分の行い全てに納得できる事、不幸を吹き飛ばす魔法だ」

 歩きながらアタシは泣かなかった。
アタシの左掌から流れ落ちる血が止まる事はない。

 手に入れるのはただ一つ、友を裏切る純粋さ。

 これからはアタシが死んだ後の日の事を恐れよう。
繰り返すのはもう止めよう。円の切れ目は縁の切れ目だ。
我が身かわいさに自分が不幸だと、何時までも泣き叫ぶのは終わりにしよう。





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