過去ログ - 向井拓海「The Passion――判定は許さない」
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164:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/06(月) 21:33:29.52 ID:hGctJzQM0
 腕時計を外し、十字路へと投げ捨てる。見なくても分かる、時刻は朝の10時。

「サイは投げられた、人生最高の10分間にしよう」

 普段はバイクで通り過ぎるだけの道だが、自分の足で歩くと様々なものが目に飛び込んでくる。
焼きたてのパン、散らばる鉄パイプ、かき氷の屋台、魚のぬいぐるみ、たこ焼きの鉄板、献血のポスター、物乞い。

 誰もが踊りへと注目する中、アタシへ注目する存在は誰も居ない。


「おーっと足が滑ったぁ!」

 わざとらしい大声と共に、物乞いのおっさんへと蹴りを入れる。

「あぁん? 文句あるってーのかよ。んなとこに座り込んでるおっさんがわりぃんだろーがよ」

 昔取った杵柄、いちゃもん何ざいくらだって付けられる。
メンチを切るとビビってくれたのか、物乞いのおっさんは口をもごもごさせるだけでその場を立ち去った。




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