過去ログ - 向井拓海「The Passion――判定は許さない」
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41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/06(月) 19:31:43.74 ID:hGctJzQM0
「ちくしょう、ちくしょう」

 縁を繋ぐってのはそんな事かよ。
理屈では分かる、だけど感情は追いつかない。ガキみてぇにアタシは泣き続ける。
何で泣いているのか、その意味すらも分からなかった。
以下略



42:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/06(月) 19:32:23.63 ID:hGctJzQM0
 意味のある話をするんだ、耳を傾け音を聞け。
アタシの心臓はまだ力強く動いている。そうともさ鍛え上げたアタシの体はアタシをまだ裏切っちゃいない。
柳の言葉を思い出せ。【上に行けば死が確定する】だ、つまり今はまだ不定の状態。

――――
以下略



43:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/06(月) 19:33:00.97 ID:hGctJzQM0
 言葉は力だ。高らかに宣言しろ。
そいつは萎えたアタシの心を奮い立たせてくれる。

「確かに書類にはそうあるわね」

以下略



44:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/06(月) 19:33:40.08 ID:hGctJzQM0
 あー、気になるのはそっちかよ。食いもんじゃねぇっての。
アンパンってのはシンナー……これじゃまずいな。なんつったっけ、そう有機溶媒だよ。
トルエンだとかなんとか、横文字は思い出すのに時間がかかるぜ。とにかくやべえもんなんだ。

 ……なあ、この話何度目だ?
以下略



45:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/06(月) 19:34:24.65 ID:hGctJzQM0
「そうね。愛情と思いやり、なによりもやさしさを望むのであれば絶望する事かしら」

「諦める事何ざできねぇよ! アタシはまだ何も成し遂げちゃいねぇ」

「絶望は良いのものよ。真実を見せてくれるから」
以下略



46:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/06(月) 19:35:11.11 ID:hGctJzQM0
「アタシには仕事がある、やらなきゃならねぇ仕事が。
 ここで死んだらまたアタシは信頼を裏切る事になっちまう。だからせめて仕事だけは全うさせてくれ」

「確かに役目を果たす事は大切。誰にでも機会は与えられるべきよね」

以下略



47:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/06(月) 19:35:58.56 ID:hGctJzQM0
「私達は願いをかなえる事が仕事。
 貴女は好きなだけ足掻くとよいわ。
 どれだけ足掻こうとその過程にはなんの意味もないから」

 お仕事モードか。相変わらずアタシの事を虫けらか何かと同じ様に扱っていやがる。不愉快な話だぜ。
以下略



48:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/06(月) 19:36:44.63 ID:hGctJzQM0
 書類へ書かれているのは日本語、ならアタシにも読めるわな。
この場にいるのは誰も彼もが犬ばかりだ。犬らしく振舞い嗅ぎつけろ、アタシはまだ手札がそろっちゃいない。
恩を履き違えるのは互いにとって不幸な話。喧嘩をやるなら徹底的に―――泥をかぶせてきたのはウンエイだ。

「貴女が生に満足したならば私達の名前を呼んで頂戴。その時に改めて判定が出来るから」
以下略



49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/06(月) 19:37:39.40 ID:hGctJzQM0
 柳が手早く書類を束ね立ち上がる。ちっ時間稼ぎもここまでか。

「逃げたってムダですから♪
 それと当然理解はいただけるものとして捉えるけれど、盗視へはささやかな対価が必要。
 良い声で鳴いて下さいね。何も知らない向井拓海は恩寵を受けた体格ですし、大技であるキヨラツイスト540を試せそうです」
以下略



50:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/06(月) 19:38:28.00 ID:hGctJzQM0
 ナース拳 アタシが知らないはずの単語が脳裏に浮かぶ。

「頼むこの通りだ。アンタ看護師だろ?
 そんなにほいほい人を殺してよい筈がねぇだろうに、なあ」

以下略



51:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/06(月) 19:41:57.62 ID:hGctJzQM0


「全ての終わりは日曜日。天気は晴れ。朝の10時。
 アタシは何を成すべきかも分からぬままに、大通りを歩いていた」

以下略



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