35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/06(月) 22:06:32.54 ID:Ha53zHbko
あいさんは二、三度まばたきをしたあと、さっと土手を登っていった。
あいさんの後ろ姿が見えなくなって、目を夜空に戻すと、堪えていた涙がじわりと溢れてきた。
愛しさが思考をバラバラに切り裂いて、手を伸ばしても届かないなにかに届いたような気がした。
僕は一人で泣いていた。孤独だった。
でも、本当は自分とあいさんとの孤独が半分ずつだった。
涙が乾いてすぐに、立ち上がりかけてやめた。
僕はポケットからピースを取り出して、くわえた。
火を点けて一口吸うと、先端でジュッと灰が伸びた。
宙に煙を吐き出すと、雲のように揺らいだ。紫煙の香りにあいさんの影を想った。
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