24: ◆8HmEy52dzA[saga]
2014/10/08(水) 18:55:49.13 ID:B+mP747VO
009
後日談というか、今回のオチ。
星にディナーへと招待された僕は、食卓に正座し震えていた。
比喩ではない。
冗談抜きに震えが止まらない。
キッチンに立つ星と森久保が魔女の鍋の如き雰囲気を醸し出していたら、それは命の危機を感じて当然だろう。
「フヒ……キーノコキノコーボッチノコー♪ フフ、エリンギィ……マイタケェ……ブナシメジィィィ……」
「あ、あの……星?」
「スタドリにエナドリ……エナドリチャージ10にLPドリンク、APドリンクも混ぜましょう」
「森久保……さん……?」
ミキサーに得体の知れないキノコと千川印の謎ドリンクをこれでもかと投入していく二人。
僕は甘かった。
僕は二人がこれ以上ないいい子であることは知っている。
二人はこれを機に、普段の過剰なスキンシップやからかっていることを恨み僕に復讐しよう、なんて考えないことも知っている。
だが。
「えい……ぽちっと」
「レェッツレヴォリューショォォォン!!ヒィィィヤッハアアアァァァ!!」
星のシャウトと共に高速回転を始めるミキサー。
色が……なんか紫色してるんですが……。
ミキサーによりドロドロになった液体をジョッキに注ぐ二人。
熱を加えていないのに沸騰しているが如くゴボゴボ音を立てているのは何故なんですか?
悪意のない暴虐ほど恐ろしいものはない。
どんな被害や災害も、誰かの悪意の元に行われた凶行ならばまだいい。
いや、良くはないが、怒りの遣り場があるからだ。
だが全く悪意のない意思の元、行われた凶行はどうしようもない。
天災や運命と同じものになってしまう。
「こ、これで……暦も元気イッパイだ……フヒ」
「そ、そうですね……これで、もりくぼをいぢめなくなるかも……」
それは僕が死ぬと言うことか、森久保よ。
僕は死ぬまで森久保を弄るのをやめるつもりはないぞ。
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