過去ログ - ラブ「大丈夫ですか?」湊耀子「・・・え」
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2014/12/20(土) 00:02:18.43 ID:+cP+DRA70
湊「遅れたわね・・・」
湊は若干焦り気味で肩に乗せている箱をバランスを取りながら支えて走っている。カオルちゃんはたまに自分が遅れることがあっても、気にしないでと言ってくれるのだが自分では悪いと思っているので急いでいるのだ。
しばらく走り続けて、四ツ葉町公園が見えてくると湊はゆっくりと走るスピードを落として息を整えながら歩き始めた。
その時、ふと耳を澄ませると小鳥の囀りが聞こえ、それに加えて、空を見上げると晴天である。
湊は今居る、この時が、手塚と初めて出会った時と同じ場面だと思った。
湊「・・・何時になったら会えるのかしら・・・」
「俺も何かと忙しいからな」
湊「・・・えっ!?」
湊の溜息混じりのポツリと呟いた言葉に、誰かが答える。その声の人物に湊は聞き覚えがある声だと一瞬思ったが、瞬時に脳裏にその人物が浮かび上がった。湊は声がした方を見ると、そこに居たのは平然とした顔で当たり前の様に茣蓙を敷いて、その上に座っている手塚が居た。
湊「・・・やっと、会えたわね」
手塚「・・・その様子だと、ずっと探してたみたいだな」
呆然とした後、湊は本当にやっと会えたと心の底から思い苦笑いと共に安堵の深い溜息をついた。それを見て、手塚は湊を見ながら少し申し訳なさそうな顔をしていた。湊は手塚の前に来て正座をする様に膝を付いて座り、品物の入った箱を隣に置いた。
湊「ええ。さっそくで悪いけど、いいかしら?」
手塚「ああ。いいぞ」
湊「まず最初に、これの持ち主を探し出して欲しいの」
そう言って湊はポケットからヘルヘイムの実とロックシードを取り出して、手塚の前に置いた。
湊はすぐに探して出してくれると思った、だがしかし手塚は眉間に皺を寄せて湊を見る。
手塚「・・・人探しは出来るかどうかは、わからないぞ?」
湊「お願い、頼れるのは貴方だけなの」
湊の真剣な眼差しに、手塚は少し考えた末ポケットからコインを取り出してハンカチの上に置いた。
手塚「やれる事のだけの事は・・・やってやる」
湊「ありがとう」
手塚は3枚の内、端の2枚の表面を裏、真ん中の1枚だけ表にして置かれたコインを深呼吸をしてからじっくりと見始める。湊はその様子を、内心もしかしたら彼なのかと言う期待と別の世界から再び新たなオーバーロードが生まれこの世界を支配しに来る予兆なのかもしれないと言う不安の混じった感情で見つめた。
風が木々を揺らしてザァァと音を鳴らし、その音が消えると共に手塚が目を開いた
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