445:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/18(火) 13:58:10.47 ID:Sdl1a7TYO
部活終了後。
外はすでに闇に飲まれ、空には月が浮かび、その下を歩く者の白い息を風がさらっていく。
そんな寒々とした外を玄関から見つめていた。
これからこんな寒そうな中を自転車で帰らなくてはならないという数分後の未来を思うと、覚悟を決めないではいられない。
カバンから手袋をキュッと装着し、マフラーを巻く。
冬の寒さよ、いざ、尋常に勝負っ!!
と心の中で叫び外に出ようとした所で後方からマフラーを引っ張られた。
……誰だよ、今から俺は目に見えない敵と戦うところだったんだぞ。
後ろを振り返ると、そこには満面の笑みが出迎えてくれた。
いろは「せーんぱいっ」
えへへー、と笑っている一色の顔を見るとつい口元が緩みそうになる。
そのため、筋肉の緩みそうな顔に力を込め、至極平静を保って一色を見た。
八幡「……なんだ一色か」
いろは「なんだってそれ酷いですっ!せっかく先輩の可愛い可愛い彼女が話しかけてるのにっ」
八幡「仮だけどな」
いろは「…可愛いのは否定しないんですか?」
八幡「あ?あっ、いや、それは、まぁ、うん、まぁ…」
いろは「……」
つい互いに顔が紅くなる。
くっ、俺としたことがっ!
だが一色は実際可愛い。言動はあざといが顔が可愛いのは確かだ。
大体、ブサイクだとしても本人にそんな事を言えるわけなかろうっ!
まぁ、俺は紳士だからな。
紳士的に振る舞う様な相手がいないんだけど…
八幡「……そ、それで、どうしたんだよ。今日も一緒帰る、か?」
いろは「……はは、はいっ!もちろんっ!」
533Res/300.81 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。