過去ログ - 高垣楓「時には洒落た話を」
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16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/12(日) 23:10:50.68 ID:VgB7duhgo

 「お。渋谷さんだ」

 「えっ?」

 「ほら、そこに」

 「ポスターじゃないですか」

意趣返し、という訳でもないが、指差した先はCDショップに貼られたポスターで。
『3代目シンデレラガール』の文字と共に、ドレス姿の渋谷さんがこちらに向かって微笑んでいる。

 「凄いですよね、凛ちゃん」

 「ええ。迫力……貫禄…………違うな、凄みがあるというか。思わず憧れそうな」

同年代と比べて、渋谷さんの総合的な実力は頭一つ抜けている。
島村さんや本田さんと並んで最古参……と言うと失礼か?
ともかく、事務所の顔役として黙って座しているような彼女ではなく、牙を研いでいたらしい。

 「プロデューサー」

 「何です?」

 「さっき、靴の話、しましたよね」

 「ええ。やっぱり買いに行きましょうか」

 「私、ガラスの靴が履きたいです」


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