過去ログ - 高垣楓「時には洒落た話を」
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6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/11(土) 17:19:56.63 ID:7o9yewipo

 「…………あー。ところで、楓さんの方は」

 「はい?」

 「その、好きなタイプ、とか」

だが、ただのプロデューサーで終わるのも何だか癪な気がして。
悔し紛れにこっちからもつい、そんな事を訊いてしまった。
声は震えていなかっただろうか。

 「冗談のわかる人ですね」

 「なるほど」

 「後は、プロデューサーと似ていますけど……無理に背伸びをしたりしない人、でしょうか」

気が合いますね。

なけなしの分を振り絞った後の気力では、そんな台詞は口に出せなかった。

 「それで、どうして突然そんな事を」

 「以前、肇ちゃんと訊く約束をしてたのを思い出して。去年の今ぐらいに」

 「……肇が?」

内心、俺は結構驚いていた。
今でこそ別のプロデューサーと活躍しているが、肇は俺がスカウトしたアイドルだ。
二ヶ月ほど担当した限りでは、良く言えば淑やか。悪く言えば引っ込み思案の気があると思っていたが。
まぁ、そんな風に年頃らしく振る舞えるようになったなら、元担当としては喜ばしい。


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