478:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/10/20(月) 01:27:32.13 ID:ndescGSBo
>>408
「特に緑川君と影里さんは注意してね。二人は他のみんなと違って事件に巻き込まれやすい立場にいるから……」
担任の言葉にクラスメイトが一斉に振り返り、最後列の二人に注目する。
ガンをつけられる、というのは開人にとっては日常茶飯事。とはいえ突然これだけの数の視線を向けられると
さすがに咄嗟の反応ができない。
てめえら、やる気か?開人が煙草の焦げ痕がいくつもついた机を叩いて立ち上がろうとしたとき、隣の影里が
落ち着いた口調で答えた。
「大丈夫ですよ先生。元々私たちのところは人数が少ないので仕事があんまり来ませんし、それに仕事自体が
複数人で担当するようになってますから」
「まあ、そうなんだろうけどね。やっぱり先生の立場としても不安というか……」
「仕事を回してくれるのは政府の偉い人たちなんですから、無理難題の仕事を回してきたりしませんよ」
「……そうね。今更だったかな」
影里の言葉に納得して担任は改めて教室全体を見渡した。
成績優秀、学年でもトップクラスの影里は四則演算の復習にも苦労しているクラスメイトにとって頭がよすぎて
同じ人間ではないらしい。
無愛想というのは不良を気取る底辺校の生徒にとっては共感できるステータスなのだが、こうして必要な場面に
如才なく受け答えができるさまを見せられるとやはり別世界の存在だと思わせる。
クラスメイトが影里に曖昧な評価しか下せないのも無理はなかった。彼らには理解不能なのだ。
無愛想だけど会話もできる、ということと評価があいまいなことに理由付けができなかった。
評価があいまい、というのは「さあ……よくわかんない人です」と解釈したけれどそれだと
無愛想一点で十分な気がするし。
成績のくだりは「優秀な成績は学校の評価は高いがクラスメイトの評価をあいまいにする」という
妙な文になっているので総合すると↑のような情景になるのかな。
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