37:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/10/14(火) 22:00:12.69 ID:CwrAkipH0
走ってきた道のりを、私はずっと俯きながら歩いていました。
行きはあんなにも力強く走れたのに、今の私は一歩一歩進むのも辛い。
なんで?どうして?
そんな的を射ない言葉ばかりが、私の頭の中を埋め尽くしていました。
思えば、何度もおかしな点はあった。
嘘の下手な海未ちゃんが、必死になって嘘を付き続けていたと言うのに、私は全く気付けていなかった。
私は、何も見えていなかった。
そう思う度、どうしようもなく自分が嫌になる。
気付けば、音ノ木坂学院の前まで、私は戻ってきていました。
道路を挟んで眺める音ノ木坂学院を、私はぼんやりと眺めていました。
穂乃果(……なんで、戻ってきたんだろう)
今更、いつも通り勉強?
放課後の練習?
出来る訳がない。
穂乃果(海未ちゃんがいなくなっちゃったのに、いつも通りに出来る訳ないよ……)
もう考えるのも疲れてしまいました。
帰ろう。
そう思い、私は音ノ木坂学院から背を向け、歩きだそうとしました。
その時。
振り返った私の眼の前を、誰かが横切ろうとしました。
その人も私が急に振り返ると思っていなかったようで、私とその人は互いに急停止できずに衝突してしまいました。
穂乃果「きゃっ」
???「おっと」
その人は手に何か持っていたらしく、慌てて両手で手に持っていた物を支えました。
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