888:名無しNIPPER[saga]
2015/02/01(日) 23:18:41.90 ID:MGgGpqJz0
11月29日
放浪者より市を発つとの報告がエクスからあがる。詳細な内容がなかったことは気がかりだが、彼が戻っている事実を喜ぼう。
また、今回の探索は事前情報はあったが、かなり危険だった。ブラインドが都市中央エリア近くに移動しているという情報は、エクスから入っており、細かな場所を特定するために私と井門、市ノ瀬さんの三人で危険を冒して目撃があった情報のエリアに探索へ出た。
放浪者の話があったとおり、そのエリアのゾンビはまったくおらず、異様な空気が漂っていた。本来はその程度で探索を終える予定だったが、この周囲に診療所があるということで、一之瀬さんができれば探索したいと進言してきた。本来であれば、その危険を冒す必要はないのだが、浜村さんが安定してきたとはいえ風邪で寝込んでいることもあり、その提案を受け入れた。
蜃気楼のような揺らぎはないか、目を凝らしながらゆっくりと三人で固まって進んでいたが、診療所を見つけた時に一之瀬さんが不用意に離れて移動した時に、ブラインドは最悪のタイミングで現れた。すばやく銃を抜いた井門さんが何発か撃つが、その口が一之瀬さんを襲う。彼女はとっさにウォーハンマーを盾にして難を逃れたが、代わりにウォーハンマーは噛み砕かれてバラバラになった。
一之瀬さんは表情をこわばらせながら、急いで私達の元に走り、井門さんも念のため持ってきていたマシンガンでそれを援護する。いくつか銃弾による怪我を負っている様子は見せるものの、ひるむ様子はなかった。幸い、獲物を追いかけて捕食するタイプの化け物ではないので、安全圏へ一之瀬さんは逃げ切れた。
診療所を諦め、銃声でよってくるであろうゾンビも含めて警戒しながら、なんとか私達はブラインドがいると思われるエリアから脱出した。
恐怖の表情がこびりついた一之瀬さんを考慮し、今日のガーデニングショップの処理は諦めてそのまま拠点に帰還した。
ブラインドが間違いなくいるという情報を得られたのはいいが、一歩間違えば仲間を一人失うところだった。放浪者が何事も慎重にと常々言っていたことが、あらためて理解させられた。
そう、失ってからでは遅いのだから。生き続けてこそ、だ。今この拠点を預かる者として、彼の期待を裏切るわけにはいかない。
情報としてもう1つ、しばらく保安官さんは今のBARを離れて森に行くといっていた。詳細は不明だが、食料を取りにでもいったのだろうか?
山中沙奈記す
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