21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/10/14(火) 00:52:22.44 ID:Sc7juh7n0
「凄いところを見てしまったな」
目の前の、小柄な少女に語りかける。
「…………」
「ん? ああ、そうだな。収まるべきところに収まったという感じだろう」
松本はいつも、こうして誰にも聞こえないような小さな声で喋る。私以外にはわからない、声で喋る。
正直なところ、彼女がこの中学校を卒業した後、高校を出て社会に出た後、きちんとやっていけるか心配だ。
けれど一方で、私が優越感を覚えているのも確かだ。
彼女が何を考え、何を思っているのかを知っているのは、私だけ。私だけが、彼女をわかってあげられる。
だから、私は彼女を独占出来る。
そんな邪な思いを抱いてしまうのだ。
「…………?」
心配そうに、松本がこちらを見上げる。
「なんでもないさ、大丈夫。松本こそ大丈夫か、あんなシーンを目撃してしまったのだし」
訊かれて、顔を少し赤くする。
仕方あるまい。中学生には少々刺激的な場面だった。
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