過去ログ - 一夏「こんな世界だったから、俺は呼ばれたのかもな」
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544:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/11/02(日) 00:56:27.78 ID:KQRok9rj0
箒「ラウラ………私が言おうか?」

ラウラ「いや、私が言う…………」

ラウラ「これは、私が言わねばならない事だ」

シャル「………」

ラウラ「今の一夏は『別世界の一夏』であって、私達の知る『あの』一夏ではない………これは知っているな」

シャル「うん……」

セシリア「ええ」

ラウラ「一夏はある朝、部屋の鏡に吸い込まれ『あの』一夏と入れ替わったんだ…………それも、もう随分と前の話だ」

ラウラ「私達の見ていた一夏が大人しくしていたのは、私達を欺く為ではない。こちらの一夏の様な真似をする気がなかったのと………」

ラウラ「私達を………恐れていたからだ」

ラウラ「事あるごとに暴力を振るい、憎み、蔑み、理不尽に虐げる………向こうの私達とはまるで別人の私達を」

ラウラ「だが一夏は私達からどんな仕打ちを受けようと………決して誰も憎まなかった………そんな事が出来る奴ではなかったからだ………」

ラウラ「私は………その優しさにつけ込み、一夏にすがり付き………あまつさえ、元の世界に………帰れなくしたんだ…………」

グッ……

箒「…………」

ラウラ「これではこちらの一夏と何も変わらない………そう分かっていてもやめられなかった…………」

ラウラ「それがただ一夏を苦しめているだけだとは分かっていた」

ラウラ「だが、私のもとから離れて欲しくなかった………私だけを、見ていて欲しかった」


ラウラ「私の事『だけ』を愛して欲しかった………」


ラウラ「そして………一時のわずかな自己満足と、それに伴った罪悪感だけが募った………」

ラウラ「そして最後には………自分勝手な理由で………一夏を遠ざけ………突き放した」

ラウラ「俺にはもう、お前しかいない………そう血を吐きながら言う一夏から………私は逃げた………」

ラウラ「弱かった……自分の心を………守りたかったが為にッ…………」

鈴「………」


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