過去ログ - 並木芽衣子「ハネウマトラベラー」
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15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/10/16(木) 00:43:35.55 ID:Y0dpsY8u0
「・・・そういう事にしておこう。あ、次の曲がり角を左に曲がってくれ。少し、事務所に寄りたい。」
「うん、しょっ!よい・・・しょっと!」
プロデューサーの指示通り、少し減速してから左に曲がる。
まっすぐ走るだけでも大変なのに、曲がるのはもっと重労働だ。
「なんだか立ち上がりの加速も弱い気がするな。まぁ、昔の車両であるし多少は仕方ないか。」
「た、多分、そうだって!」
「本当にそれが原因ならいいのだが・・・。おっと、赤信号だ。ブレーキングは早めにな。」
「う、うん。」
ギアを落としてエンジンブレーキをかけ、さらに手元と足元のブレーキを同時にかける。
だけど、思うように減速してくれない。
「・・・っ!このぉっ!!」
さらにブレーキを強く握りしめて、ようやく止まってくれた。
「なぁ、芽衣子。俺に気を使ってブレーキングを丁寧にしようとしなくてもいいんだぞ?」
「そ、そう?気を付けるよ、あはは、はぁ・・・。」
自分以外の人間を乗せて走るのがこんなに大変だったなんて・・・。
数十分前の自分に会ったら、平手打ちをしてお説教をしたい気分だ。
でも、運転が大変なのはハンドリングやプロデューサーを乗せている事だけじゃない。
このバイク、ブレーキの利きが悪いように感じる。
「ふぅ・・・。」
・・・本当に迂闊だった。こんな調子じゃ私はもちろんプロデューサーまで危険な目に合わせてしまう。
今からでも遅くない。きちんとプロデューサーに説明してお出かけはまた今度の機会にしよう。
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