過去ログ - 並木芽衣子「ハネウマトラベラー」
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28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/10/19(日) 00:01:55.05 ID:aWEmjqyP0
「美世さん。質問ですが、貴女の腕でこいつを修理するのは可能ですか?」

「え?いくらなんでもここまで酷くちゃ・・・。」

「交換可能なパーツを全て交換する前提で検証して下さい。一見すると致命的な状態に見えますが、肝である車体やエンジンにガタがきている感覚はありませんでした。素人の見立てですが可能性はあると思います。」

「あー、それならいけるかも。ちょっと待ってて下さい!」

「うん。プロデューサーさんの言う通り、フレームは問題ない。エンジンは走行できるレベルで動作しているみたいだし、痛んでるパーツを交換さえすればいけるかもしれない!」

「ほ、本当に直せるの?」

「はい、直せると思います。でも、すっごくお金がかかるかもしれませんよ?」

「うっ、もうお金がない・・・。」

もう、生活費以外の貯金は残っていない。

ちひろさんにお願いすれば、お給料を前借させてくれるかもしれないけれど・・・。

「費用は全部俺が出します。美世さん、お願いできますか?」

「えっ!?」

「あたしは別にいいですけど、目玉が飛び出ちゃうような額になるかもしれませんよ?」

「承知の上です。」

「そ、そんなの悪いよっ!元はと言えば私がいけないんだから、プロデューサーがお金を出す必要なんてないよ!!」

「では、これは君への誕生日プレゼントという事にする。それなら何も問題ないだろう?」

「そ、そんなのもっと受け取れないよ!私が買った時より、もっとお金がかかるかもしれないんだよ!?」

「どうしても気になると言うなら、いつか大きな仕事を俺の代わりに取ってきてくれればいい。俺は君の心意気を無駄にしたくないんだ。」

隣にいる美世ちゃんも大きくうなずく。

そんな姿を見ていたら、断る事は出来なくなっていた。

「・・・ごめん、二人共。私の失敗に巻き込んじゃって・・・。」

「気にしないで!クルマやバイクにはこういうのはつきものなんだから!」

「そういう事だ。いつまでもクヨクヨしているのは君らしくないぞ?」

「・・・え?」

「『笑顔を忘れちゃいけないよ!』以前、君が俺に教えてくれた言葉だ。」

「あ・・・。」

「まさか、忘れたわけじゃないよな?」

「・・・うん、笑顔を忘れちゃいけないよねっ!ありがとう、プロデューサーっ!!」

「どういたしまして。」



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