過去ログ - 並木芽衣子「ハネウマトラベラー」
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31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/10/19(日) 00:10:22.09 ID:aWEmjqyP0
「な、なんだかよくわからない・・・。」

そう言って手渡されたメモはよくわからないカタカナと英語でいっぱいだった。

「・・・各種機械油にタイヤ、ホイール、触媒、ヘッドライト等々・・・ざっと見ですが結構ありますね。」

でも、私にはよくわからないカタカナの羅列もプロデューサーには手に取るようにわかるらしい。
本当にプロデューサーは頼りになるなぁ!

「はい、よろしくお願いします!」

「了解です。ですが本当に全部必要なんでしょうか?」

プロデューサーがそんな言葉を放った次の瞬間、穏やかだったガレージの中の空気が一瞬にして凍りついた。

「・・・『全部、必要なのか?』・・・ですって?」

「・・・み、美世ちゃん?」

私のプロデューサーはいつも几帳面で頼りになるけど、今回はその几帳面さが裏目に出たみたい。
美世ちゃんの機嫌が目に見えて急降下していく。

「え、ええ。中には不要な物もあるのではな―――。」

「ぷ、プロ―――っ!?」

「芽衣子さんのプロデューサーさん!バイクを甘く見たら駄目だっていつも言っているでしょ!!」

「は、はいっ!?」

何言ってるの!と言おうとした時にはもう手遅れだった。
あまりの無神経発言に、美世ちゃんの怒りはとうとう大爆発してしまった。

「あ、あのね美世ちゃん。プロデューサーは思った事をそのまま言っただけで、別に美世ちゃんのやり方に文句があるわけじゃな―――。」

「芽衣子さんは黙ってて!」

「は、はい!」

「いい!?メンテを疎かにするって事は危険が増えるってことなんだよ!?その分、事故の可能性が増えるってことなの!わかる!?」

「た、確かにその通りだと思います。ですが、少々やりすぎではないかと・・・。」

「やりすぎても足りないくらいなの!もし、手を抜いた結果、芽衣子さんが事故にあって下半身不随にでもなったらどうするのっ!!責任とって結婚できる!?どうなの!?」

「み、美世ちゃんっ!!」

さわらぬ神に祟りなしと、さっきまで静観を続けてきたけど。その発言はちょっと見過ごせない!
だって、プロデューサーと結婚なんて、嫌・・・じゃないけどっ!それとこれとは話が別!!

隣のプロデューサーも同じように思っているらしく、助けを求めるような視線を送ってきた。

ここは、二人で協力して美世ちゃんを落ち着かせなくちゃ!

「も、もちろん責任は取ります。ですが・・・幾ら何でも飛躍しすぎでは?」

「う、うんうん!」

「うるさい!とにかく、大切な担当アイドルの安全の為なんだからケチっちゃダメッ!わかった!?」

「は、はい。俺が間違っていました!芽衣子も異論はないな!?」

「う、うん!」

「・・・ふぅ。わかってくれればいいです♪」

言いたいことを全部言ってすっきりしたのか、美世ちゃんはいつもの美世ちゃんに戻ってくれた。

「あ、ありがとうございます。それで、いつまでにこれらを揃えればいいですか?」



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