135: ◆TPk5R1h7Ng[saga]
2014/10/24(金) 03:53:39.10 ID:cSRn2+s1o
勇者「な…に…?」
最終魔王「見よ…これこそが魔王の本来の姿…そして真の力だ。さて…では手始めにこの国を滅ぼすとしよう」
勇者「待て!何をする気だ!」
最終魔王「聞かせた通りの事…この国を滅ぼすのだ。手段を知りたくば、その目で見ておれば良い」
最終魔王は右手を掲げた
100体の魔物が 国中に現れた
勇者「な……そん………な……」
最終魔王「絶望に染まったか?それとも、まだあれ等を倒せる可能性を求めて希望を抱いているか?」
勇者「………」
最終魔王「だがそれは無駄だ。例えお主が奇跡を起こして儂を倒し、転移の魔法を得て矢継ぎ早に魔獣の下へと向かったとしよう…間に合わぬ」
勇者「……………」
最終魔王「例えばお主が儂を倒し、魔王になったとしよう…全ての魔獣を止めるまでに、どれだけの殺戮が行われる?」
勇者「……………」
最終魔王「さぁ…他にはどんな都合の良い展開が考えられる?どんな奇跡を起こせばあの魔獣を止められる?」
勇者「……………………」
最終魔王「そして………そもそも、たった一つでも奇跡を起こせるという根拠はあるか?」
勇者「……………………………俺は…」
最終魔王「ん?」
勇者「俺は………勇者だ……」
最終魔王「そうだ、お主は勇者だ」
勇者「勇者は…諦めてはいけない…………勇気を以って…絶対に…」
最終魔王「無理だ。勇気だけでは何もできぬ。力無き勇者はただの無力な存在である事を思い知るが良い」
魔族エレナ「ううん、無力じゃないよ」
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