35: ◆TPk5R1h7Ng[saga sage]
2014/10/18(土) 23:53:11.81 ID:c14JIFPPo
―領主の部屋―
勇者「…では話を聞かせて貰おうか、もしまた冗談を言うのならば…」
エレル「判ってますよ…本当、エレナの言う通り空気が読めなくて融通の利かない人ですね…」
勇者「…………話をする気が無いのなら…」
エレル「わー!わー!もう、判ってますから!とりあえずエレルっていう名前は本名です。エレナとの関係は従姉妹で、あと文通相手でもありました」
勇者「文通?それも聞いた事が無いんだが…」
エレル「正確には、魔術を使った文章交信ですね。で、当時はあんまり気にならなかったんですが…最近ちょっと気になる文章を見付けまして…」
勇者「変な文章?」
エレル「内容はいつもと変わらない勇者様との惚気話だったんですが…」
勇者「いや待て、今何て言った?惚気話?そんなのをエレナは他人に送っていたのか!?」
エレル「そこ、話の腰を折らない」
勇者「ぐぬ…」
エレル「文章に違和感があったので並べ替えてみたら、案の定暗号だったんですよ。で、その内容なんですが……」
勇者「一体何だったんだ?」
エレル「全て仕組まれて居た事だった…誰も信じてはいけない。私は私で出来る事をしてみる」
勇者「………」
エレル「………どうですか?何か心当たりは」
勇者「…いや、正直漠然とし過ぎていて判らない。一緒に冒険をしてきた時は罠だらけだった。それこそ、魔族のみならず人間からも…な」
エレル「ですよねー………まぁただ、それが送られて来た日付が…ここ、右上に記入してあるんですけど」
勇者「…………」
エレル「心当たり、ありました?」
勇者「この日付は…」
エレル「この日付は?」
勇者「エレナが……………――――魔族に堕ちる1日前だ」
182Res/170.20 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。