過去ログ - マオウシステム
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63: ◆TPk5R1h7Ng[saga sage]
2014/10/20(月) 02:25:12.50 ID:JPB5Xzmlo
―魔王城宝物庫―

勇者「………何だ…何なんだこれは!一体どういう事なんだ!!」

魔王「要約するとですねー…皆で仲良くなるために、魔王っていう共通の敵をでっち上げて。それを維持するために勇者を育成するシステムですね」

勇者「そうじゃない!そう言う事じゃ無いんだ!」


勇者「これが本当だとしたら…いや、本当では無いのかも知れない。エレナが憶測を違えただけかも知れない…」

勇者「だが、言われてしまえば辻褄が合う…合ってしまう。だとしたら、王様や魔王の言葉は…いや、そもそも先々代の勇者は王子だ。王様がこんな…」


ノーブル「酷な話だけど、事実だよ」

魔王「はい、当事者二人がこの仮定が空論でなく事実である事を証明します。欠けている部分もありましたけど、そこは想定されていた範囲内です」

勇者「…………………………」


勇者「だったら…いや………え?…そうだ、お前は何故魔王になっている?俺が魔王を倒して力を吸収した時点で、このシステムは停滞してる筈だ!」

魔王「そこはちょっとした裏技と、ここに記されてない手段を使いました。
   尤も、勇者様の言う通り本来の魔王の力は勇者様の中にあるので、私は外側だけの不完全な魔王なんですけどね」

勇者「だったら…だったら逆に、俺が魔王の力が使えないのは!」

魔王「それは、力だけあっても魔王としての外郭が無いからですよ。思い出して下さい」

勇者「………だとしたら…俺が倒した魔王も…元は勇者で……その勇者に倒された魔王も………
   そうだ…俺に、俺に倒された勇者は誰だったんだ!何代目の…!」

ノーブル「私だよ…第87代目勇者ノーブル・グランティーニが、君に倒された魔王だ」

勇者「な――ッ……!!!」


勇者「ノーブル様が…魔王?じゃぁ、ノーブル様を殺したのは俺で…」

ノーブル「そこは自責の念を抱く所では無いよ、それも承知で私は魔王になったんだ。むしろ、私が責められるべき事の方が数え切れない程あるはずだ」

勇者「責め…?…そうだ……ノーブル様が魔王だったと言うなら、エイベル様は…」


ノ−ブル「私が殺した」

勇者「――――!!」


勇者「だったら…だったらエレナは何故!!何故エレナを魔族に堕としたんだ!!!」

ノーブル「君という勇者を贄として育てるため。そして、魔王の手駒として―――」

勇者「…それは嘘だ」

魔王「嘘ですね。正確には半分正解ですが、それも意図せず結果的にそうなっただけでしょう」

ノーブル「君達…何を根拠に…」


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