過去ログ - マオウシステム
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68: ◆TPk5R1h7Ng[saga sage]
2014/10/20(月) 02:33:14.51 ID:JPB5Xzmlo
―魔王城宝物庫―

勇者「―――っ!! ―――っ!! ―――っ!!!」


帝王「おい…魔王さんよぉ」

魔王「何ですか?」

帝王「ありゃぁどう贔屓目に見たって「聞かせたくない真実」だろーが」

魔王「判ってますよ。そんな事くらい」

帝王「判って無ぇ!判っててたらあんな物を聞かせられる訳が無ぇ」

魔王「何言ってるんですか、実際に聞かせられたでしょう」

帝王「手前ぇ…!!それでも…」

魔王「…語るんですか?国のためとは言え年ばも行かない子供を地下闘技場に閉じ込めて、延々とモンスターと戦わせた帝王様が…人間を」

帝王「くっ………!」

ヤスカル「黙れぇ!帝王様が…帝王様がどんな気持ちであれを実行したかも知らないくせに!」

魔王「あぁ、今度はヤスさんが語るんですか。良いですね、自分可愛さに何もしてない人は口が軽くて」

ヤスカル「えぇ、そうですとも!人間誰だって自分が可愛いんです!自分の事しか考えてませんよ!でもこれだけは言わせて貰います!」

魔王「…良いでしょう、聞いてあげますよ」

ヤスカル「勇者様は…カイン隊長は言ったんですよ、地下から出たその日に……」

帝王「………おい、ヤス!」

ヤスカル「どうだ…生き残ったぞ…だから泣いてた事は誰にも言うな。僕を哀れむな、責任取って肩を並べて歩け。勇者と共に歩け……って
     14歳の…たった14歳の子供がその言葉を搾り出した時、帝王様がどんな顔を…どんな気持ちをしていたのか―――!!」

帝王「………喋り過ぎだ、ヤス。黙れ」

ヤスカル「だまりばぜん!!だどえぐぢがさげでも!!!」

魔王「…離してあげなよ。聞かれたくないなら、私は外に行ってるからさ………」

魔王は宝物庫を後にした



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