84: ◆TPk5R1h7Ng[saga sage]
2014/10/21(火) 03:52:38.91 ID:sIgF90zao
勇者「頼む…その詳細について聞かせてくれ。もしかしたら今回の件が関係しているのかも知れない」
カライモン「構いませんが…先に一つ、お聞きしたい事があります」
勇者「何だ?」
カライモン「勇者様は、その手段の如何を問わずマオウシステム破壊計画に賛同なされますか?反対なされますか?」
勇者「………正直まだ判らない。手段の心配が無い訳でも無いが…このシステムを無くす事が良い事なのか悪い事なのか…」
ノーブル「自分が魔王の責務を負う事で全てが上手く行くと言うのなら、それを受け入れても良いのかも知れない…そう思っているのだろう?」
勇者「……………はい」
カライモン「保留…ですか、まぁ良いでしょう。確固たる反対の意思が無いのであればお話します」
カライモンは語り始めた
カライモン「マオウシステム破壊計画…これはその名の示す通り、マオウシステムを根幹から破壊する計画に御座います」
カライモン「勇者様やノーブル様が身を持ってご存知の通り、魔王を継承する者が居なくなれば、このシステムは停滞します」
カライモン「しかし、停滞しただけではいつ再び動き出すか…利用されるか判りません」
カライモン「では、このシステムを停滞ではなく破壊するにはどうすれば良いのか…エレナ様はそこで思い付かれました」
カライモン「魔力…魔族やモンスターが存在し、生まれ出でるための源。そして、魔族に潜在的に植え付けられた…人間への悪意を消し去ってしまえば良いと」
帝王「いやいやいやいや、ちょっと待て!魔力を消し去るだってぇ!?んな事しちまったら」
カライモン「現在の魔法文明は崩壊するでしょうね」
帝王「だったら」
カライモン「―――履き違えてはいけません。魔法など、人類にとっては生きるための一つの手段に過ぎませんよ
例え魔法を失おうとも、きっと人類は別の方法を見つけて生き残るでしょう」
帝王「………何っつー暴論だ…ってか第一に、お前達魔族はどうなるんだ?新しい魔族が生まれなくなるにしても、今の魔族は…」
カライモン「平穏無事…とは行かないでしょうね。私のように生物の限界を超えて生き延びているような者は死に向かうでしょう
そうでない者も、個体差はあるでしょうが影響はあると思われますが…多くは適応して、人の亜種程度にまで退化するとの見解です」
勇者「…お前達はそれで良いのか?」
カライモン「少なくとも異論を唱える者は現れませんでしたね。結局の所、本音では皆憎しみに疲れて居たのでしょう…」
勇者「………」
カライモン「さて、続けて宜しいでしょうか?」
勇者「…あぁ、頼む」
カライモン「では、続けてマオウシステム破壊計画の具体的な方法についでお話ししましょう」
カライモン「まず…魔力を消し去るために魔王様が選んだ手段は、つい先程皆様がご覧になった星天の柱に御座います」
ヤスカル「えっ……それって、あの無茶苦茶な兵器を使うて事ッスよね!?そんな事をしたら、標的になった場所は…」
カライモン「ご安心下さい。標的はこの地上ではありません」
ヤスカル「…と言うと?」
カライモン「標的は空…星々の煌く空でございます」
勇者「…………」
帝王「……………」
ヤスカル「………………」
勇者「つまり…この地上の魔力が尽きるまで、空に向けてあの兵器を空撃ちする…という訳だな」
カライモン「はい、珍しくお察しが宜しいようで」
帝王「あー…その、何だ。そんな事して大丈夫なのか?色々と…」
カライモン「心配は御座いません。その点はエレルさまが事前に計算を済まされていますので、はい」
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