過去ログ - 吹雪「この鎮守府は何かがおかしい」空母棲姫「……」
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463:名無しNIPPER[saga sage]
2015/04/18(土) 00:21:35.94 ID:XlNR01Fq0
弾頭は正確に機体の右翼を貫き、墜落する機体から妖精が飛び降りた。

それを尻目に、空母棲姫は次弾を後続の流星改に向けて放ち、更に一機迎撃する。

それを受けた流星改の編隊は編隊を解いて散開し、各々螺旋を描きながら降下を開始する。

空母棲姫「焦ったわね」

口の端を釣り上げて笑うと空母棲姫は降下する流星改に砲門を構える。

そして八inch三連装砲が連続で火を吹いた。

後続の地獄猫も降下を開始しつつ機銃を放つも、螺旋上に降下する流星改を止めるのは困難を極めた。

その数を僅かに減らしこそしたものの、海面約50m〜150mの所で機体を起こされ、流星改が次々と魚雷の投下を開始する。

空母棲姫は魚雷を地獄猫に任せ、旋回して飛び去っていく流星改の迎撃を開始する。

一方、地獄猫は海面10m付近まで降下すると、目標に迫る魚雷に向けて機銃を発砲するのだった。

螺旋上降下する地獄猫を迎撃しながら、航空母艦翔鶴の抱いた感想は既視感であった。
海面10〜60mまで降下し、雷撃を降下する行為。
その一部はかつてのある作戦を彼女の脳裏で連想させる。
翔鶴は機銃で迎撃しながらもかぶりを振ってそれを否定した。
確かにその行為事態はなんとか説明をすることができる。
翔鶴は薄々感づいていたが、空母棲姫は皮肉を吐きながらも、翔鶴と瑞鶴の練度の向上を望んでいた。
魚雷を高度の低い所で投下すればするほど、海上からの砲撃で誘爆させやすい。
わざと迎撃させやすくし、徐々に難度を上げていくつもり――と翔鶴は予想するが再び脳裏に同じ疑問が過る。
だが、なぜソレができるのか――と。
瑞鶴「くぅううううっ! またやられた!」
翔鶴「えっ……そうね」
その時翔鶴は初めて自陣の様子に気付く。
後方に立てられた的の数々は半分以上が撃破されている。
攻撃機の妖精からの打電から察するに、今回も空母棲姫の勝ちである。
前回よりも健闘しているが、まだまだ空母棲姫の足元にも及ばない。
口頭で悔しがってる瑞鶴を宥めながら、翔鶴は内心で呟く。
次こそは――。
演習中に浮かんだ想像を妄想と処分し、彼女はそう強く誓うのであった。


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