過去ログ - レッサー「『新たなる光』の名の下に集えよ、戦士」 〜闇、海より還り来たる〜
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900:名無しNIPPER[saga]
2015/06/09(火) 11:12:03.85 ID:41G8486T0
――校門 夕方

上条(赤い夕焼けが目に染みる……少し寒いか。なんつっても外は10月なんだし)

上条(……でも昨日までは意識した憶えすらない……俺の心理が反映してたりな?……あのアホに訊けば良かったかも)

上条(なるべく余計な事を考えないように校門を抜けようと――したら、そこには見知った顔があった)

鳴護「あ、当麻君」

上条「アリサ?」

鳴護「ぐ、偶然だよねっ!」

上条(校門の横の柱へ背を持たれながら、小さく手を振る――っていうかさ)

上条(少しでも目立たないように端っこの方へ行こうとしてるんだが、何やってんだこの可愛い生物)

上条「あー……っと、待った?」

鳴護「うん、けっこ――じゃないよっ!全然だし!」

上条「手」

鳴護「て?」

上条「出して、手」

鳴護「……こう、かな?」

上条「……ん」 ギュッ

上条(差し出されたアリサの手を握る……それはとても冷えていて、ずっと長い間待っていてくれたと分かる)

上条(包み込んだ掌がじんわりと温かく、これは、この温もりが――)

上条(――『幻想』だって言うのかよ……ッ!)

鳴護「……当麻君?泣い――て?」

上条「ん!?……あぁごめん、少し夕日が目に染みた、んだ――たぶん」

鳴護「そ、そう?大丈夫」

上条「――帰ろう。俺達の家へ」

鳴護「でも当麻君、その」

上条「うん?」

鳴護「……ううん、ないでもないよ――たぶん」

上条「……その、さ?」

鳴護「うん?」

上条「今日、ちょっと大事な話がある、んだよ」

鳴護「うん」

上条「だから帰ったら――あ、いやご飯食べて少し経ったら、ぐらいかな?あんま遅くなるのもなんだしさ、やっぱり」

上条「その、アリサの部屋行っていいか……?」

鳴護「……うん」

上条「そっか。それじゃ夕メシは俺が――」

鳴護「――あたしが!」

上条「あぁ」

鳴護「……わたしが、作らせて欲しいかな、って」

上条「……うん、頼む」


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