過去ログ - 井之頭五郎「喫茶店モナリザのランチ」 -SS速報VIP

過去ログ - 井之頭五郎「喫茶店モナリザのランチ」

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1: ◆1pQrWrCdOE[saga]
2014/10/23(木) 22:08:58.07 ID:2ruqyrGto
五郎（不思議な感覚と言ったら人並みだろうか。一言で表すなら『夢見心地』だった）

五郎（知らないはずの石畳の通りを歩き、そして知らないはずの街並みを通り過ぎ）

五郎（かすかな空腹感を頼りに足を進め、たどり着いたのはアンティークな店構えをしている喫茶店）

五郎「……俺はまだねぼけているのだろうか。今一、頭がしゃっきりしない」

五郎（特段疲れているわけでもない、しかし特段元気と言うわけでもない）

五郎（ボケているわけでもないのだが、俺はさっきまで何をしていたっけか……仕事？ではないな……）

五郎「いかんいかん、きっと空腹のせいだな、これは」

五郎（この歳になっても身体はいつでも正直だ。おあつらえ向きに喫茶店もある。軽く何か腹に入れるか）

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2: ◆1pQrWrCdOE[saga]
2014/10/23(木) 22:19:47.22 ID:2ruqyrGto
ｶﾗﾝｺﾛｰﾝ

ベネット「いらっしゃい――あら珍しい、見ない顔だわ」

五郎（見たところこの店の……主人だろうか？おしとやかなイギリス美人といった感じだ）

3: ◆1pQrWrCdOE[saga]
2014/10/23(木) 22:35:26.48 ID:2ruqyrGto
五郎（メニューは……紅茶、お茶菓子、サンドウィッチにスパゲティ。少し洒落た喫茶店のイメージそのまんまだ）

五郎「それじゃあ、紅茶をまず一杯」

ベネット「紅茶ね。……あ、そうそう、丁度、今朝にアッサムを仕入れたばかりなの。ミルクティーなんてどうかしら？」

4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/10/23(木) 22:38:02.39 ID:RI+IqkfBo
ゴローとシャーリー、大好きです
期待

5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/10/23(木) 22:38:37.61 ID:F7+puSu40
国と時代を超越してやがる……！

6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/10/23(木) 22:57:24.52 ID:le5rQHhG0
いつものコラボだな

7: ◆1pQrWrCdOE[saga]
2014/10/23(木) 23:01:16.49 ID:2ruqyrGto
ｶﾗﾝｺﾛｰﾝ

五郎「ん？」

シャーリー「す、すいません。営業中に失礼します……」

8: ◆1pQrWrCdOE[saga]
2014/10/23(木) 23:11:40.59 ID:2ruqyrGto
五郎「あっ、どうも、お構いなく」

シャーリー「道中お気を付けていってらっしゃいませ」

ベネット「悪い予感が当たらないといいけどぉっ……！」

9: ◆1pQrWrCdOE[saga]
2014/10/23(木) 23:24:24.24 ID:2ruqyrGto
五郎（テキパキと紅茶の準備をしつつ、特徴的かつベーシック……というよりかは、由緒正しきメイド服を着ているその姿は、家政婦よりもメイドと言う言葉が似合った）

五郎（見たところ小学生と中学生の間……12歳から14歳の間ぐらいだろうか。店主さんが言っていた『シャーリー』というのはこの子のことだろう）

シャーリー「……？」

10: ◆1pQrWrCdOE[saga]
2014/10/23(木) 23:36:10.76 ID:2ruqyrGto
五郎「あの人のメイドなのかな？」

シャーリー「はい、半年以上程前から」

五郎（この歳でか……何か事情がありそうだ）

11: ◆1pQrWrCdOE[saga]
2014/10/23(木) 23:44:18.73 ID:2ruqyrGto
シャーリー「……あっ」

五郎「ん」

シャーリー「お腹……空いてませんか？もうすぐお昼になりますから」

12: ◆1pQrWrCdOE[saga]
2014/10/24(金) 00:02:31.78 ID:PgrcGNXmo
五郎「それじゃあ、鳩のパテと、デザートにティプシーケーキ、お願いできるかな」

シャーリー「……」

五郎「……もしかして駄目だった？」

13: ◆1pQrWrCdOE[saga]
2014/10/24(金) 00:26:33.70 ID:PgrcGNXmo
〈20分後〉

シャーリー「お待たせいたしました、鳩のパテとティプシーケーキのセット。サービスのパンとスコッチブロスになります」

五郎「お、きたきた」

14: ◆1pQrWrCdOE[saga]
2014/10/24(金) 00:48:09.56 ID:PgrcGNXmo
五郎（……予想を超えて見た目が綺麗だ、いや、うまそうだと言うべきだろうか）

五郎「美味しそうじゃないか、いい感じの量だ」

シャーリー「あ、ありがとうございます」

15: ◆1pQrWrCdOE[saga]
2014/10/24(金) 01:00:59.81 ID:PgrcGNXmo
五郎「これが鳩のパテ……と黄色のソース」

五郎（まずはそのまま一口――うんうん、ぷりぷりでかまぼこっぽいこの感じ。それにこれも中の野菜がちょっとだけ大きくて噛みごたえがある）

五郎（次はこの黄色いソースを付けて……ん）

16: ◆1pQrWrCdOE[saga]
2014/10/24(金) 01:08:05.93 ID:PgrcGNXmo
五郎「結構うまいよ、これ。俺よりも数倍料理が出来てる」

シャーリー「あっ……！あ、ありがとうございますっ」

五郎「普段から料理してるのかい？」

17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/10/24(金) 01:08:32.97 ID:b/mP3JAYO
あかん、深夜になんつーもんを投下してくれんのや
もっと増えてくださいお願いします

18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/10/24(金) 01:11:42.65 ID:kRyqXIEco
>>17
深夜にやるからこその孤独のグルメでしょう

19: ◆1pQrWrCdOE[saga]
2014/10/24(金) 01:19:19.81 ID:PgrcGNXmo
五郎「君もお腹が空いたろう、ほら、遠慮せず」

シャーリー「……そ、それでは失礼ながらもお言葉に」ﾓｼﾞﾓｼﾞ

五郎（まぁ普通はお腹も空くだろうなぁ……仕事に真面目な子だ）

20: ◆1pQrWrCdOE[saga]
2014/10/24(金) 01:43:30.39 ID:PgrcGNXmo
五郎「んむ……このパテのソースはなんだろう？」

シャーリー「それはハニーマスタードソースですね。常連さんに教えてくれたんです」

五郎「なるほど……」

21: ◆1pQrWrCdOE[saga]
2014/10/24(金) 02:00:55.48 ID:PgrcGNXmo
五郎（なるほど、んむ。これは確かにうまい。ファストフード感覚だ）

五郎「でもちょっと贅沢をした気分だ」

五郎（パンにマスタードという組み合わせもさることながら、パテの野菜やマッシュルームのおかげで華やかな味がする）

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