17: ◆/BueNLs5lw[saga]
2014/10/26(日) 00:18:53.77 ID:8VpNROGe0
にこは予定より一本早い電車で向かった。
少し寄り道していくのもいいかもしれないと思っていた。
あの駄菓子屋はまだあるだろうか。
『妹の』馴染みのあの店。
徒歩で行くには厳しいけれど、せっかく帰ってきたのだ。
まるで代わり映えのない町並み。
にこはゆっくりと歩を進める。
誰も彼女を振り返らない。
この街にいるのに、いないようだった。
それとも、あまりにも溶け込みすぎるのか。
アスファルトの坂を駆け下りるように、風が吹いた。
髪を抑える。
昼下がりの陽気が眠気を誘った。
果たして、入口の長椅子に腰掛けて船をこぐ老婆がいた。
にこ「……あのババ、何歳になるのよ」
43Res/24.41 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。