583: ◆TPk5R1h7Ng[saga]
2015/05/19(火) 06:55:01.62 ID:O5VPIs5Uo
●いふへと
例の少女が現れ、消えた場所…
ベンチの脚付近に残った、一本の蜘蛛の糸。
カライモンが世界線と呼んでいた蜘蛛の糸なのか、この世界に棲むただの蜘蛛の糸なのかは判らないが…どうもその存在が気になった。
俺「なぁ…こっちの世界でも記憶混濁事件は起こってるんだよなぁ?」
レミ「そうよ。まぁ、そう言う意味では…アンタがさっき言った事件も、全く起こってないって訳じゃ無い事になるけど」
俺「で、この事件の犯人…ってか、原因に関しては何か掴んでるのか?」
レミ「まさか?そもそもこれが私達に関わりのある事かどうかも知らなかったのよ?」
ハル「はい…私も、貴方がそんな事を言い出さなければ特に気にも留めませんでした」
しかし二人は何も知らない様子…となると、蜘蛛に関する意見を求める事も出来ない。
となれば、確認する手段はただ一つ………正直どんな結果が待っているのかは判らないが、試さなければここから動き出す事すら出来そうに無い。
俺「んじゃぁ…ちょっと確認してくるわ。俺が居なくなっても、あんまり驚くなよ?」
そう言い残して、俺は糸に手を伸ばす。
レミ「ちょっと…それってどう言う…」
ハル「えっ………」
戸惑う二人を背に、指先で糸に触れる俺。
ただここで予想外だったのは…
もう片方の手に触れる、誰かの手の感触があった事。
誰かと言っても、俺以外ではその場に二人しか居ないのだから、別に考える程の事でも無いのだが…
手の主はどちらなのか…それを確認する暇も無く、あの感覚が俺に迫り来て居た。
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