658: ◆TPk5R1h7Ng[saga]
2015/11/24(火) 14:35:12.40 ID:epFG0nVHo
●ふりむき
フミ「あら…皆様、もうお帰りになられたんですか?」
カップケーキの乗ったトレイを持って、廊下の角から現われたのは…フミ君。フルネームは西条 文
根幹を食らう竜の中に存在していた、旧日本軍蒼竜隊の元一員で…今では私の身の回りの世話をしてくれている人物だ。
因みに…フミ君以外にも、蒼竜隊の元一員が何人か私の周辺で働いてくれているのだが…
全員を紹介していると長くなってしまうので、今は割愛させて貰う。
私「あぁ…なので、このカップケーキは私の夕食にさせて貰う」
フミ「いけません。食事は食事でしっかりとバランス良く取って頂かないと、体調を崩しますよ」
私「バランス…か」
フミ「どうかしましたか?」
私「いや、キミも大分現代に慣れた物だな…と思っただけだ。ハイカラなカタカナ言葉なんて以前は使って居なかったものな」
フミ「お陰様で…今の日本にも大分慣れさせて頂きました。マイさんが居なければ、私達がこうして居る事なんて出来ませんでした」
私「止してくれ給え。そう言う意味で言ったのでは無い」
フミ「それでも…こういう機会でも無ければ、感謝の気持ちを言葉に出来ませんかので」
私「そもそも…君達をこうして現代に蘇らせる事が出来たのだって、偶然のような物なのだからね?」
フミ「その偶然の原因にしても、私達との約束が元なのでしょう?」
私「………あぁ言えばこう言う」
フミ「きっとマイさんに似たのでしょうね。以前仰っていた…そう、環境へ適応した結果です」
私「そう言えばそんな事を言ったような気がするね。あぁ、そうだ…物のついでなのだが、あの時のあれは何事も無いかね?」
フミ「はい。依然変わり無く…今はヤエさんが見周りをしていると思います」
私「ふむ………」
フミ「様子を見に行かれるのですか?」
私「あぁ、もしかしたらまたあれの出番が来るかも知れないのでね」
フミ「では、ヤエさんに伝えておきますね」
私「頼んだよ」
そう言って私は先に進み、すれ違い様にカップケーキを二個程拝借。
はしたない…と、フミ君から説教をくらう前に退散して、次の部屋に向かう。
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