過去ログ - 魔法少女ダークストーカー
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665: ◆TPk5R1h7Ng[saga]
2015/11/30(月) 18:26:37.24 ID:Kkxfd8Jto
●かいせき

エディーを病室に移し…必要な処置を施してから、私は実験室に戻った。


私と言う存在が、まだ完全に竜に変質して居なかった…それが幸いしてか、エディーの身体は無事で済んだ。

元々契約者だった事も幸いし、記憶や魔力の方も滞り無く復旧する事が出来はしたが………

パートナーであるエディーに被害を被らせてしまった以上、この実験は凍結せざるを得ない。


ただ………一口に凍結と言ってもその準備にも時間がかかる。

準備が終わるまでの少しの間…私は、改めて今までの経緯を振り返る事にした。


赤褐色の塊……まず間違い無く、エディーから記憶と魔力を奪った元凶で…根幹を食らう竜の力その物。

奪った記憶や魔力はこの塊の中に保存され……私達が戦った竜と同じ構造で、各々の魔力と人格を保持する物と推測できる。

と………ここまで考察した所で、ある事に気付く。


私「人格…言うなれば個性。そしてそれを一つの大本に保存している…と言う訳だよな」

更にその個性を分化し、フミ君のように個体の中に乗せる…と言う手順は、本来の運用とは異なる筈。

……にも関わらず、何故かその仕組みに対して強烈な既視感を覚えずには居られない。


私「魔法少女と獣人の契約…いや、それよりも…そうか……これはダークチェイサーの仕組みに酷似しているのか」


と、その仕組みの正体を突き止めるに至るのだが…両手離しで喜ぶ気分にはなれない。

またも謎を解いた事で現れた新たな謎………この二つの類似性の理由を解明しない限り回答に辿り付けない事を、直感的に理解した。


私「双方は共に闇の核由来…いや、光と闇の核、両方に由来している。それが理由なのか?」

その可能性は充分にある

スピリットと言う、ある側面では光と闇を凌駕する存在…その力の干渉により別たれた種別という可能性は存在する。

だが……だとしたら、それはそれでまた不可解な部分が浮き彫りになって来る。


私「では……そもそも光と闇の核とは一体何者なのだろうか?」

存在を確立し、誕生するまでの経緯も去る事ながら…観察出来る範囲内の、主たる特性を上げても不可解な部分が多過ぎる。

そう、例えば………まずその力関係だ。


秩序・節制・不変等を司る光と、混沌・例外・変質等を司る闇………

一見すれば、拮抗する力を持った相反する二つの存在に見えるそれ……だが、その実の所は大きく異なる。

一部の例外を除けばの話だが…光の力及び光の眷属の持つ力は、闇の力及び闇の眷属に対して圧倒的な優位性を持っているのだ。


これが光の核の一神教であるのならば、何も違和感は抱かない…闇の核が引き立て役になる事で話がまとまる筈。

にも関わらず…あちらの世界では、明確な格差が存在する二つの存在が同格として信仰されている。

明らかにおかしい…では、何故そんな事が現実に起こっているのか?それを考えていると……私の中で、不意に一つの可能性が力を持った。


私「そうか…そもそもあの二つが、二つで一組の存在…そう考えて居たのが間違いだったのか」

確信にも似た予想へと変わる、その可能性。確証は無い…にも関わらず、私の中ではその可能性を前提に理論が組み上がって行った。


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