過去ログ - ロールシャッハ「シンデレラガール?」
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13: ◆v.By3fESrTsY[saga]
2014/10/27(月) 00:43:44.85 ID:0UVqtW8J0
志保「あ、いつものですね♪」

ロールシャッハ「ああ」

いつもの店に行き、変わらないメニューを注文する。
この世界はジャンクフードに限り進歩していると言うほか無い。
バーガー&ボルシチのゴミは比べるまでもなく、栄養を手に入れるには十分だ。

志保「はい、チリドッグです♪」

ウエイトレスが俺の前に皿を運んでくる。
ゴミ箱を漁った戦利品をしまい、湯気の出るチリドッグに手を伸ばす。

ロールシャッハ「…?」

皿の上には二つチリドッグが置かれている。
俺は一つしか頼んでいないが…?
ウエイトレスを見上げると、俺の疑問に気づいたのか満面の笑みで答えを返してきた。

志保「あ、えーっと、それ、サービスです! お客さんこの前プロデューサーさん、えーっとあの眼鏡の人がいた時にいましたよね」

ロールシャッハ「ああ」

志保「えへへ、なら話は早い! 私ね、アイドルになろうと思うんです」

ロールシャッハ「…! そうか」

このウエイトレスもまた、世界の腸を眺め、女へと変わっていくのだろう。
その切っ掛けを与えるのはあの男。…女を扱う仕事、そう思うとあの優男は地獄の獄吏だ。
せめてこのウエイトレスがキティ・ジェノヴァースにならないことを祈る。

志保「はい! だからこのお店も辞めることになって。だから、今日のこれはおまけです♪」

ロールシャッハ「…何故俺に?」

志保「だって、お客さんここのところほとんど毎日来てくれてますし、最後に感謝も込めてって♪」

ウエイトレスの顔が一瞬、一人の女に被る。
あの被害者は決して幸せにはなれないだろう、このウエイトレスも同じ道を辿るのか?

地獄への道を? ご注文は?

ロールシャッハ「…ああ、ありがたくいただこう」

チリドッグのソースがスクランブルエッグに垂れる。
それは、歪なスマイルマークに見えた。


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